全国郷土紙連合

全国11新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

荘内日報社

芭蕉の「書簡」を発見

 俳聖・松尾芭蕉が「おくのほそ道」紀行の際、「羽黒山中興の祖」と称される天宥(てんゆう)別当(1595―1675年)の追悼文を依頼され、その時に関係者に宛てた書簡の軸装が発見された。所蔵していたのは酒田市芸術文化協会長を務める工藤幸治さん(80)=同市若浜町、酒田あいおい工藤美術館長。テレビ東京系の人気番組「開運!なんでも鑑定団」に鑑定を依頼しこのほど、「真筆」のお墨付きを得た。同番組は首都圏などで放送済み、本県では5月23日(土)午前9時半から山形テレビ(YTS)で放送される。

 芭蕉は1689(元禄2)年旧暦6月に羽黒山に逗留(とうりゅう)。この際、羽黒山再興に尽くした天宥別当の功績をたたえ、「無玉(なきたま)や羽黒へかへす法(のり)の月」の句を詠み、それを記した追悼文「天宥法印追悼句文懐紙」は、出羽三山歴史博物館(鶴岡市)が所蔵し、県文化財に指定されている。

 軸装は2018年、庄内地方の旧家から「あなたは古いものが好きだから」と譲り受けたものという。署名や落款(らっかん)はないものの、軸に象牙を使用しており、書簡周囲を彩る金蘭が鮮やかだったことから「真筆」と工藤さんは判断、本間美術館(酒田市)の田中章夫館長から「芭蕉全図譜」(岩波書店、非売品)を借りて芭蕉の筆の運び・流れなど研究を進めてきた。工藤さんが読み下したところ、書簡は「『其玉(そのたま)』『無玉』どちらでもよい。知識のある人に聞いて、そちらで決めてほしい」などと記載、「逗留中の芭蕉一行を案内した地元の俳人、近藤左吉(号・呂丸)に宛てて書いた書簡では」と推測していた。

 番組スタッフからの強い要望もあり今回、「真贋(しんがん)をはっきりさせたい」と工藤さんは鑑定を依頼。「古文書の生き字引」と称される増田孝愛知東邦大学客員教授が鑑定に当たり、「オープンプライス」では、工藤さんの「予想価格」を大幅に上回る思わぬ高値を付けて「真筆」と判明。増田客員教授は「国文学史上、新発見の重要な史料」と前置きした上で、自ら詠んだ句の最終決定を相手に委ねていることを受け、「厳密な言葉選びで知られる芭蕉だが、こんな一面もあったのかと思わせる史料」と続けた。

 工藤さんは「書簡を調べていくうちに芭蕉や天宥別当に関する知識を深めることができた。この出合いに感謝」と。そして「元の持ち主とも相談してしかるべき箇所に寄贈し、多くの人から目にしてもらいたい」と話した。

芭蕉の書簡を解説する工藤さん。現在は酒田あいおい工藤美術館で展示している

関連記事

長野日報社

武井武雄の童画キャラでアクスタ 岡工高生がグッズ開発

岡谷工業高校(長野県岡谷市)情報技術科の3年生が、同市出身の童画家、武井武雄(1894~1983年)の作品をモチーフにしたアクリルスタンド(アクスタ)を開発した。武井作品を収蔵するイルフ童画館...

紀伊民報社

那智の滝もカチコチ 滝つぼや岩肌凍る

 近畿地方の上空に強い寒気が流れ込んでいる影響で、和歌山県の那智勝浦町那智山では23日、日本一の落差(133メートル)を誇る直瀑「那智の滝」の岩肌や滝つぼが凍り付いた。  那智の滝は、世界遺産・...

ワカサギ 釣り解禁 苫小牧錦大沼公園

 冬の風物詩のワカサギ釣りが23日、苫小牧市樽前の錦大沼で解禁された。連日の寒気で、昨年より19日早い解禁。防寒着を着込んだ家族連れらが早朝から続々と訪れ、思い思いに釣り糸を垂らす光景が広がった。 ...

荘内日報社

庄内で養殖事業化目指す 県漁協主体に初の取り組み 60団体初会合 7魚種可能性..

 スルメイカなど主要魚種の不漁が続いている庄内浜で、県漁業協同組合(本間昭志代表理事組合長)が主体となり、養殖事業の可能性を探る「庄内養殖事業コンソーシアム会議」の初会合が22日、酒田市船場町二丁目...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク