「バラの花束」予想以上の反響 飯島町の応援プロジェクト
出荷を待つバラを新商品の花束にする鈴木光枝さん(左)
ネット通販大手の楽天市場内に店舗を開設し、地場産品の販売を進めている飯島町営業部は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受ける町内出品事業者を支援しようと「特産品を買って応援プロジェクト」を開始した。工夫して通常より求めやすい商品を企画。第1弾は式典やイベントなどの中止で苦境に立つ鈴木バラ園が、本来の贈答用とは違い、丈の長さが不ぞろいのバラ20本の花束を自宅などで気軽に楽しんでもらう商品として用意した。先週末から販売し、予想以上の反響を集めている。
官民連携で進める町営業部は2017年から楽天に出店。町内で希望者を募り、3月末現在で24の事業所、個人から農産物や加工食品など128品目が出品されている。鈴木バラ園は初年度から参加し、年々売り上げを伸ばしてきた。昨年度は約500万円に達し、商品は「母の日」などで人気を集め主力となっている。
「ネット通販を3年間やってきてようやく軌道に乗り、これからと思っていたのに」と同バラ園を同町岩間で経営する鈴木光枝さん(50)。年間40万本ほどを全国の市場に出荷し、ネット販売も全体の2割を占めるほどに成長したが、「親から園を継いで30年になるが、こんな事態は初めて」と唇をかみしめる。
出荷は4月から年末まで続くが、今年は天候の影響で例年よりも早く4月6日から始まった。しかし市場価格は崩壊し、先は見通せない。
「ネット販売がなかったら立ち行かなかったと思う」と鈴木さん。本来であれば丈の長さ40センチでラッピングした贈答用の花束が主力商品だが、今回のプロジェクトで企画した新商品は、丈が均等ではなく簡易包装ながら手頃な価格設定にした。
17日の受け付け開始から20日正午までの申し込みは49件に達した。町の担当者は「ほかと比較しても早い販売ペース。今後も旬の農産物など、在庫が難しい商品を中心にプロジェクトで支援したい。販売のチャンネルを増やすことで、直接商品を届けるファンを増やせたら」と期待する。
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