日本文学をスペイン語訳し12冊 帯広畜大のロメロさん
帯広畜産大で講師を務めるロメロ・イサミさん(44)がスペイン語に訳した日本文学や小説が、スペインや中米などの国々で販売されている。スペインでは数年前から日本文学ブームになっており、自身も芥川龍之介や太宰治ら文豪のファン。これまで十数冊を翻訳し、日本文学の魅力を伝えている。
これまでに訳し、出版された本は12冊に上る。「武士道や妖怪などを扱ったものがスペイン語圏で人気を集めてますね」とロメロさん
ロメロさんはメキシコ生まれで、国際政治学が専門。2001年に日本へ移住し、大学で政治学や外交史、スペイン語を教えている。
日本文学や小説は東京在住時代に電車などの移動時間に読み、「特急ではなく、あえて各駅停車に乗っていた」と振り返る。文豪から近年の小説家まで幅広く読み込み、「芥川、太宰、京極夏彦、伊坂幸太郎、綿矢りさ…ジャンルは問わず読みますね」。
複数の出版社から依頼を受け、これまでにスペイン語訳で出版した本は12冊に上る。著作権が切れている作品や、出版契約を結んだものを翻訳。最初に出版した「青蛙堂鬼談」(岡本綺堂著)をはじめ、「姑獲鳥の夏」(京極夏彦著)や「夕子ちゃんの近道」(長嶋有著)、妖怪にまつわる多数の作品が収録された「KAIKI」など多岐にわたる。
13年ごろからスペインは日本文学ブームで、妖怪などのエキゾチックな雰囲気や武士道が伝わる作品が人気という。
翻訳では「大正や昭和初期の日本語や方言をスペイン語で伝えることが難しい」とし、畜産大の日本近代文学を専門とする柴口順一教授らからアドバイスをもらう。
今後に向けて「新宿鮫や京極夏彦のシリーズはやってみたい」と意欲を語る。
関連記事
南部梅林が開園 見頃は2月中旬から
「一目百万、香り十里」とうたう、和歌山県みなべ町晩稲の南部梅林が25日に開園した。梅林公園の観賞用品種は数輪咲いているが、梅林全体はまだつぼみの状態。開花は例年よりやや遅めで、運営する「梅の里...
雪景色の露天風呂「心地よい」 鹿追・然別湖「コタン」開幕
銀世界が広がる氷結した湖上にイグルーが立ち並ぶ「しかりべつ湖コタン」(実行委主催)が25日、鹿追町の然別湖で開幕した。国内外の観光客が訪れ、雪や氷を生かしたアトラクションに笑顔を見せた。 ...
庄内浜「ボラ」のブランド化を 希少価値の「からすみ」に 「日本酒のつまみに..
鶴岡市立加茂水族館・魚匠ダイニング沖海月は庄内浜で取れる「ボラ」のブランド化を目指している。卵巣で「からすみ」を仕上げ鶴岡市のふるさと納税返礼品のラインナップに加えた。「日本酒のつまみに最高」と...
つくる喜び味わう 伝統の黒糖作り 和泊町・大城小
鹿児島県和泊町の大城小学校(根釜恵理子校長、児童30人)で23日、伝統の黒糖作り体験学習があった。5、6年生9人を中心に全校児童が参加し、先人の苦労や自分たちで作る喜びを味わった。 同校...