広がる支援の輪 鶴岡
新型コロナウイルス感染症の影響で深刻な打撃を受けている地元の飲食店を支援しようと、飲食店が手掛ける弁当を昼食時に購入する動きが庄内地域で広がってきている。職場単位で注文したり、従業員の弁当購入費を助成する企業もあり、地域で協力して応援する運動が展開されている。

鶴岡市役所の職員有志が始めた「食べて応援運動」で昼食が配達された=15日
感染拡大の影響が長引く中、従来は実施していなかった弁当のテークアウト(持ち帰り)やデリバリー(配達)事業に新たに参入する飲食店が増えている。
庄内地域の情報発信なども手掛ける、総合まちづくり会社ヤマガタデザイン(鶴岡市)は、同社のホームページ「ショウナイズカン」上に、新たに「庄内お弁当図鑑」の特設ページを開設した。地域の飲食店を応援するため、賛同する飲食店の情報を集め、テークアウト・デリバリーが可能なメニューを掲載している。同社はホームページで「普段から利用しているお店の人たちが困っていることは、『食の都 庄内』にとって最大のリスクと考えている。私たち企業市民で地域の飲食店を支えるため、ページを立ち上げた。一緒に地域を盛り上げていこう」と呼び掛ける。同社は、社員が地域内のテークアウトやデリバリーを利用した際、1人当たり月1万円を補助する福利厚生制度も新設した。
こうした動きに協賛しようと、鶴岡信用金庫が全職員を対象に4、5月に5000円ずつ補助する「テークアウト手当」の支給を決めた。庄内では他にも同様の補助を行う企業が出始めている。
一方、鶴岡市役所では、職員有志による「食べて応援運動」が14日からスタートした。昼の時間帯に市役所まで配達可能な店舗の情報を集めて職員に周知し、店舗が偏らないように配慮しながら、まとめて注文する。当面は、食文化推進に関わる企画部と商工観光部の有志で始め、他の部署や各地域庁舎にも広げていく予定。運動を呼び掛けた職員の一人は「職員の協力で、できるところから応援していきたい。毎日とはいかないまでも部署単位で店を変えていくなど運動を広めていきたい」と話している。
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