子どもの安心安全を第一に 再びの臨時休校で
消毒液を使って机を丁寧に拭き取る職員=伊那市の学童クラブ
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、上伊那地方の小中学校でも10日から臨時休校することが決まり、各市町村では休校中の子どもを預かる放課後児童クラブ(学童保育・学童クラブ)の開設に向けた準備などの対応に追われた。3月に続く二度目の臨時休校。上伊那でも感染者が相次いで確認され、感染拡大が懸念される中、「子どもたちの安心安全を第一」に対応していく考えだ。
8日の県による臨時休校の要請に対し「検討中」としていた中川村も9日、要請を受け10日から23日まで村内3小中学校の臨時休校を決めた。これで上伊那8市町村は足並みをそろえる形で休校に入ることになった。
放課後児童クラブも中川村を含めて8市町村で開設する。多くは午前中から受け入れを行う。伊那市では3月の休校中と同様、午前8時30分から午後2時45分まで学校の教職員が運営に協力。本来の放課後に当たる午後2時45分以降は通常の指導員が運営に当たる。学校施設も利用して密集を避ける。「健康記録カード」を設け、毎日の検温と感染が疑われる症状の有無を確認する。
同市では全15小学校に学童クラブが設置されており、今年度は756人の申し込みがあった。事前の申し込みがなかった児童も特別な事情がある場合は受け入れる方針。ただ、三つの「密」を避けるため、家庭で対応できる場合はできるだけ利用を控えることも求めている。
休校中の児童生徒の学習支援や心身のケアも課題だ。各小中学校ではプリントなどの宿題を用意し、分散する形で登校日を設けたり、家庭訪問を行ったりして宿題の進み具合をチェックしたり、児童生徒の健康状態を確認したりする考え。伊那市ではICT(情報通信技術)を活用した学習支援も行う。
再度の臨時休校について、各市町村では「新学期のスタート時期でつらさがあるが、子どもたちの安心安全を第一に考えると、致し方ない」(南箕輪村教委)。子どもたちには「学校が再開した時に向けて希望をためる時間にしてほしい」(飯島町教委)との声もあった。
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