新型コロナ禍の中で奮闘する飲食店
テークアウト商品を手渡す二代目一心の中垰さん(東琴芝1丁目で)
新型コロナウイルスの感染拡大が止まらず、大都市を中心に夜の街への外出自粛が叫ばれており、居酒屋、接客を伴う飲食店などは大きな打撃を受けている。宇部も例外ではなく、飲食業界の売り上げは落ち込んでおり、厳しい状況を打開しようと店舗はあの手この手を模索している。 東琴芝1丁目の二代目一心(いっしん)は、4人掛けの座敷席が2組とカウンター4席の小さな居酒屋。ランチと夜の部の二本立てで営業している。開店から半年、常連客も増えてきたところにコロナの影響が襲った。 ランチと夜では利用者が異なり、年齢層が高めだったランチのほうが影響は大きかった。その対策として当初から行ってきたテークアウトに今は力を入れる。店では食べられない分、持ち帰って食べたいという常連が多いという。 3月に入ってから貸し切りはできないかという相談もあり、来店者が健康管理をきちんとしていることを前提に、少人数での貸し切り営業も考えている。客がいない時間を連絡してという声もある。 共同経営者の中垰(なかたお)二郎さん(35)と西野寛さん(32)は「致命的なダメージを受けていないのは、常連さまのおかげ。要望にできるだけ応える営業をしていきたい」と話す。 中央町3丁目のお肉バルUNI(うに)では、2月後半から小グループの宴会がすべてキャンセルになるなど、大きな影響を受けた。オーナーの飯塚隆博さん(36)は、この逆境を前向きに捉えて終息した時にプラスにできるよう、さまざまな試みを始めた。 17年の開店当初から行っているテークアウトを広く告知するとともに、出前も新たなサービスとしてスタート。今後はオリジナルハンバーグを売り出すことも計画している。また、時間ができたことからSNSでの発信にも力を入れた。 出前は予想以上に好調でテークアウトも飛び込みで入ってきたりと、当初の想定よりも動きがあった。飯塚さんは「コロナが収まった時にどんな効果が出るか楽しみ。人気店はどんな時でも混む。今の苦しい状況を乗り越えて、そのようなお店を目指していく」と意気込みを示す。 宇部観光料飲組合の明徳親典組合長は、業界内で今できることは何かを考え、知恵を出し合い協力することを呼び掛けている。「飲食は街の活力。苦しい時だからこそ、収まった時にお客さまに戻ってもらえる努力、店づくりが必要」と訴える。
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