新型コロナで「苦渋の決断」 海開き延期

4年前の5月3日の海開きで、テープカット後に海へ飛び込む海水浴客(2016年、白浜町の白良浜で)
和歌山県白浜町と白浜観光協会は、4年ぶりに5月3日の開催を予定していた白良浜の海開き(海水浴場の開設)や関連イベントの延期を決めた。新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため。現時点で7月の海開きを見込んでいる。ただ、事態収束の見通しは立っておらず、5月の砂まつり大会など他のイベントについても開催できるかは不透明な状態だ。
協会のイベント部会が7日にあり、方針を決めた。屋外ではあるが、実施すれば多くの来場が想定されることなどを考慮した。フラダンスグループによる披露などを企画していたという。
藤田正夫会長は取材に「海開きはあらゆるイベントのスタートと考えていただけに、非常に残念だが、昨今の状況を見ればやむを得ない」と話した。今後予定しているイベントについては、期待してもらえるよう、抜本的に見直したいとの考えも示した。
白良浜の5月3日の海開きは、白浜温泉街の「長い夏・早い夏」をアピールしようと2000年から16年まで続いていた。ゴールデンウイーク(GW)と重なることもあり、毎年、多くの若者や家族連れらが来場。一斉に海へ飛び込む様子が新聞などで報じられる、白浜町を代表するイベントだった。
17年以降は7月にずらしていたが、町は昨年12月、再び「早い海開き」とするために海水浴場の開設期間を定めた条例を改正。今年は4年ぶりに復活する予定だった。
協会では、5月下旬に予定している砂像の造形美を競うイベント「砂まつり大会」も延期の方向で検討する。
町内では毎年6月1日、温泉の恵みに感謝する「献湯祭」(実行委員会主催)が開かれるが、感染拡大の状況によっては、この催しにも影響が出る可能性がある。
GWの紀南でのイベント関連では、北山村が「北山川観光筏(いかだ)下り」の5月の運航を中止すると発表。すさみ町や町商工会などでつくる実行委員会は、5月3日に同町周参見の海水浴場を主会場に開催予定だった「イノブータン王国建国祭」の中止を決めている。
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