コロナ影響、空港も人影まばら【釧路】

消毒液の設置などの感染防止策がとられている釧路空港(5日午後1時10分ごろ)
首都圏で新型コロナウイルスの感染が広がる中、空の玄関口の釧路空港でも拡大防止対策を強化している。ただ、不要不急の東京や大阪などへの移動を控えるよう道知事が呼び掛けていることもあり、空港利用者は減少傾向が続く。航空会社は4月下旬までの減便延長をすでに決定しており、2月の旅客数は微減だったものの、3月以降はさらに減少することが確実で、関係者は「厳しいが、この状況なので利用してとも言えない」と頭を悩ませている。
同空港ではスタッフがマスクを着用し、アルコール消毒液を総合案内など約20カ所に設置、注意喚起のポスターを入り口など10カ所に張り出した。1日3回ドアノブやエスカレーターの手すりなどの除菌を実施し、ホームページやフェイスブックでも注意喚起をしてきた。3日からは東京、大阪便の到着時間に合わせて注意勧告のアナウンスを始めた。施設内での対策を伝え、利用客にも手洗いやせきエチケットを呼び掛けている。
国内外の感染拡大に伴い、旅客数は減少。日本航空は丘珠線(HAC運航)と羽田線の各1往復、全日本空輸は新千歳線の1往復の運休を、ともに28日まで延長すると決めている。 2月の旅客数は前年同期比9・8%減の5万9377人だった。3月の数字はまだ出ておらず、昨年は約6万7000人だったが、釧路空港ビルの木村孝徳マネジャーは「感覚としてはかなり厳しい。減便の分、振り替えをしている方もいるが、それでも見た目からして少ない」とみる。
今後は「気の緩みがないよう、関係スタッフに引き続き対策を徹底してもらい、少しでもコロナ収束に向けたお手伝いができれば」と話している。 5日は日曜ながら発着時間付近になっても利用者は少なく、普段なら見送ったり出迎えたりする人も多い保安検査場や到着口周辺も人影はまばら。予約人数が一桁にとどまっていた便もあった。東京都在住で夫とともに釧路の実家に帰省していた50代の会社員女性 は「こっちに来る時も親にうつさないか不安があった。帰るのも正直不安。いつ収束するか」と話し、羽田行きの飛行機に乗り込んだ。
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