成人式の大島紬着用率18・5%
成人式の大島紬着用率が6年連続トップだった奄美市笠利地区=3日、市笠利農村環境改善センター
本場奄美大島紬協同組合(山田伸一郎理事長)は12日、鹿児島県奄美群島14市町村・地区の2018年成人式大島紬着用率をまとめた。全体では前年比5・4ポイント減の18・5%(男性19・4%、女性17・6%)だった。市町村別では産地の北大島を中心に奄美大島で高い傾向がみられ、奄美市や龍郷町は昨年度から導入した紬購入助成制度の効果が表れたとみられる。地区別では奄美市笠利地区が6年連続トップだった。
調査は13年から紬協組が各市町村に依頼してまとめ、公表している。
今年の成人式出席者は1111人(男性588人、女性523人)。うち紬着用者(洋装含む)は206人(男性114人、女性92人)で、男性はおよそ5人に1人が紬姿で臨んだ計算になる。
市町村別の着用率をみると、最高は男物の産地として知られる奄美市笠利地区の87・5%。「龍郷柄」「秋名バラ」発祥の地の龍郷町が72・7%で続いた。
業者や織り技術者の少ない喜界島、徳之島、与論島の5町はいずれも1桁台で推移。和泊町での着用はなかった。着用率が前年を上回ったのは奄美市笠利地区(2・3ポイント増)と瀬戸内町(2・4ポイント増)のみだった。
山田理事長は「今年は天候に恵まれなかったことが着用率低下の大きな要因。助成制度は好調に推移しており、奄美大島以外の消費者に喚起するため他自治体も助成制度を検討していただきたい。今後も小・中学生の泥染め・機織り体験や高校生の着付け体験などを行っていきたい」と話した。
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