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荘内日報社

車の廃バンパー再利用 庄内浜で食用アカモク付着実験

 山形県自動車販売店リサイクルセンター(本社・山形市、遠藤榮次郎社長)が鶴岡市三瀬地区などで、廃棄されるバンパーを再利用した海藻の付着実験を行っている。廃バンパーを溶かしたプラスチックにガラスを混ぜたプレートを海中に沈め、アカモク(ギバサ)が付着することで「磯焼け」の対策となり、さらに食用となるアカモクは漁業者の収入アップにつながる可能性もある。また、海上に出た防波堤の平らな部分に設置することで岩ノリが付着し、一石三鳥、四鳥もの効果が期待されている。

 同センターは、3年ほど前から二酸化炭素を増やす原因となる廃プラスチックに注目し、再利用の方法を模索してきた。以前は車のシートベルトを海に沈め、海藻の付き具合を調べる実験を行っていたが、波に流されるなどして失敗に終わった。その後、山形大と連携し、1年がかりで試行錯誤を重ねて完成したのが廃バンパーの再利用だ。

 プラスチック製のバンパーだけでは比重の関係で海に浮くため、フロントガラスを粉々に砕きバンパーとともに溶解して混ぜたプレートが完成。ガラスには中間膜と呼ばれる接着性樹脂も混じるため、比重が大きくなり海中へ沈めることに成功した。海藻が付着しやすいように表面に凹凸も入れた。

 このプレートに重りを付けて海中に沈める方法では砂をかぶり効果が出ない可能性がある。そこで考えたのが、重りを付けて防波堤から海中にぶら下げる方式だ。今年1月に地元漁業者の協力を得て実証実験を進めており、今秋以降にアカモクの付き具合を確認する。並行して県水産試験場(鶴岡市加茂)でもアカモクの付着具合を確認する実証実験が進められ、今月9日に十分な量のアカモクが育つことを確認した。

県水産試験場でプレートに付着したアカモクの育ち具合を確認した=今月9日(県自動車販売店リサイクルセンター提供)

 同様に試行錯誤を重ねているのが岩ノリのプレートへの付着だ。防波堤の平らな部分にプレートを設置することで、岩ノリ採取につなげる計画が進められており、高齢化が進む漁業者の負担軽減へつなげる。

 アカモク、岩ノリのプレートへの付着については今後、山形大や地元漁業者と連携しながら実証実験を重ねる予定。夏場、外海近くの防波堤にプレートを設置することで海藻の胞子が付きやすくなり、効果が高まる可能性もあるという。

 同センターの菅原弘紀専務は「バンパーは廃車の部品の中でも特に処理が難しく、県内でも約7万個の処遇に困っている状況。波に持っていかれないよう防波堤上にプレートを設置する方法など、まだ課題はあるが環境問題や廃プラスチック対策に役立てたい」と話している。

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