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紀伊民報社

サンゴを知ろう 串本で標本観察会

学芸員らの解説を受けながらサンゴの標本を観察する来館者(串本町潮岬で)

 和歌山県串本町潮岬の南紀熊野ジオパークセンターで11日、サンゴの骨格標本を観察するイベント「サンゴをじっくり見てみよう」があった。サンゴの生態などを記したパネルを展示し、センター研究員らが来館者に解説した。

 センターが毎月1回開いているイベントの一環。地元で多く見られるサンゴについて知ってもらおうとミドリイシ属、コモンサンゴ属などの骨格標本10種類を並べ、センター研究員の本郷宙軌さんと串本海中公園センター学芸員の平林勲さんが、来館者の質問に答えた。標本を顕微鏡で観察するコーナーもあった。
 サンゴは、クローンを作って増えていく群体生物で雌雄同体と雌雄異体の2種類ある。平林さんは「分かりやすく言えば、骨を作るイソギンチャクの仲間」と説明した。長い年月をかけて積み重なってできる海の地形が「サンゴ礁」と呼ばれていると話した。
 サンゴは世界で約800種類確認されており、日本で最も多く生息している場所は沖縄県で約400種類。串本町沿岸では約120種類確認されており、紀伊半島では白浜町約70種類、御坊市約20種類、三重県熊野市約20種類などとなっている。光の強さや波の力など生息している海の環境でテーブル状、枝状、塊状などさまざまな形がある。
 平林さんによると、串本町沿岸では1990年代に海水温が上昇し、種類や数が増えたが、その後、サンゴを食べる天敵のオニヒトデの増加や台風による高波の影響で減少。近年は、黒潮大蛇行の影響で海水温が低下し、種類も数も減少傾向だという。
 本郷さんによると、サンゴ礁があるのは、海全体の面積の約0・2%だが、魚、ヒトデなど海にすむ生き物の4分の1が関わっている生き物の宝庫。地域住民に豊かな海の幸を与えてくれるだけでなく、死んだサンゴの骨は、かつて民家の石垣に使われていたという。

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