火災から文化財守れ 諏訪大社上社本宮で訓練
諏訪大社上社本宮の神楽殿から出火した想定で消火活動を行う消防隊員
文化財防火デー(26日)に合わせ、諏訪広域消防本部(岡谷市)は23日、国指定重要文化財の諏訪大社上社本宮(諏訪市)で消防訓練と防火設備の確認を行った。本部、諏訪、茅野両消防署、諏訪市消防団、諏訪大社などから56人が参加して万一の事態に備えた。
地震の規模を示すマグニチュード7.0の地震が発生し、境内の神楽殿から出火して隣接する社殿に延焼する恐れがある想定で行った。諏訪大社の自衛消防隊が初期消火や119番通報を行い、通報を受けた諏訪広域消防が放水やけが人の搬送訓練を実施。境内の水利や社殿の位置などを確認した。搬送訓練では人形を使い、宝物殿から救出し、救急車に収容した。冷たい雨が降る中、隊員らは真剣な表情で対応に当たっていた。
訓練後、諏訪大社の北島和孝宮司は「諏訪大社としては火事を発生させない努力をしていくが、万が一の事態にはできうる限りの協力をお願いしたい。本番を迎えない訓練であってほしい」とあいさつ。宮坂浩一消防長は「諏訪大社の文化財を次世代にしっかりと引き継ぐためにも火災を出さない、出させないという強い思いで取り組んでいきたい」と述べた。
文化財防火デーは1949(昭和24)年1月26日に法隆寺金堂壁画が焼損したことを受けて定められ、26日を中心に文化財を火災や災害から守る運動が全国的に行われている。
関連記事
「かみしほろ」3年ぶり1位 道の駅満足度総合ランキング
旅行情報誌「北海道じゃらん4月号」(リクルート北海道じゃらん発行)の「2024年道の駅満足度総合ランキング」で、「道の駅かみしほろ」が3年ぶりに1位になった。運営する指定管理者の観光地域商社「k...
先端研を核に教育研究活動 3者が6期目の連携協定締結
学校法人慶應義塾と県、鶴岡市は27日、慶應大先端生命研究所(同市)を核とした研究教育活動プロジェクトを今後も共同で推進するための協定を締結した。期間は2024―28年の5年間。協定は今回で6期目。今期は、研...
Aスクエア、4月1日に利用開始 まちづくりの拠点として期待【山陽小野田】
山陽小野田市がLABV(官民協働開発事業体)プロジェクトの核事業として、中央2丁目の市商工センター跡地で建設を進めていた複合施設「Aスクエア」が完成し、4月1日から利用開始となる。公共施設と...
伝統の「送り節」で見送り 教職員との別れ惜しむ 宇検村田検
ハレ おこれーこーれーおーこーれーよー はーまーしょうがーあでおーこーれー(送ろう 送ろう 浜まで送りましょう)。 鹿児島県宇検村田検集落で27日、春の人事異動で集落(シマ)を離れる教職員...