人間国宝2氏が至極の芸 大和、琉球、八重山の芸能競演 太鼓公演

「能囃子方小鼓」の技を披露する人間国宝の大倉源次郎氏(左)=17日夜、石垣市民会館大ホール

「組踊音楽太鼓」の腕前を見せる人間国宝の比嘉聰氏(左)=同

「大胴・小胴・太鼓の段のもの」を披露する同保存会=同
「『琉球古典芸能~能楽』八重山に集う」(同実行委員会主催)が17日夜、石垣市民会館大ホールであり、国の重要無形文化財保持者(人間国宝)「組踊音楽太鼓」の比嘉聰氏、「能囃子方小鼓」の大倉源次郎氏、石垣市登野城に伝わる太鼓の伝統芸能「大胴(うーどぅ)・小胴(くーどぅ)・太鼓の段のもの」の保存会が出演。観客らは大和、琉球、八重山の芸能の競演を楽しんだ。
2017年秋に人間国宝として認定を受けた両氏の同時認定を記念する公演。大倉さんは「大胴・小胴・太鼓の段のもの」の復元、継承に長年協力している。
公演で大倉氏は、組踊の創始者・玉城朝薫が薩摩で舞ったとされる「連調 東北『軒端の梅』」と「一調一声 三井寺」で、坂井音雅さんの謡とともに小鼓を打ち鳴らし磨き抜かれた技芸を披露。
比嘉氏は組踊『執心鐘入』の抜粋シーンを上演。緩急自在に太鼓を響かせ、迫りくる鬼女の狂気を表現した。
「大胴・小胴・太鼓の段のもの」の保存会は、約400年間伝わるとされる同芸能を披露したほか、御冠船踊り『扇子踊』の上演で失われた出ばやしを担当し、かつての宮廷芸能の風景を再現した。
華千の会與那國久枝八重山のおどり稽古道場の門下生らが「蔵ぬ花」で公演に花を添えた。
公益財団法人沖縄県文化振興会の2019年度文化活動支援助成事業を活用した。
関連記事
「持ち帰らないで」 外来生物オオキンケイギク
特定外来生物のオオキンケイギク(キク科)が、和歌山県紀南地方の河川敷や道路沿いなどで鮮やかな黄色の花を咲かせている。取り扱いには注意が必要で、栽培や運搬、販売、野外に放つことなどが外来生物法で...
羽黒山中腹・南谷“芭蕉ゆかりの地”きれいに 羽黒小伝統の清掃奉仕 史跡整える
松尾芭蕉が「奥の細道」で1週間滞在した鶴岡市の羽黒山中腹にある南谷で21日、地元・羽黒小学校(八渡宗一郎校長)の子どもたちが伝統の清掃奉仕を繰り広げた。熊手を使ってスギの枯れ葉を集め“芭蕉ゆかりの地”...
ホワイトアスパラ無償提供 音更・竹中農場が帯広の仏料理店へ 恩人に感謝
音更町の竹中農場(竹中章代表)は、農場で収穫するホワイトアスパラガスを、フランス料理店「メゾン・ド・ルミエール」(帯広市西8南14、奥村彰教オーナーシェフ)に無償提供、同店で23日からホワイトア...
「日本一学生が活躍するまちづくり」始動 若者の視点で施策吟味【宇部】
宇部市は21日、学生と一緒に市の事業を企画・提案する「日本一学生が活躍するまちづくりワークショップ」の第1回を山口大工学部の「志イノベーション道場」で開催した。公募に応じた県内の学生43人が...