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ハンデに向き合う思い込め 聖火つなぐ帯広の兄妹 ランナーに選出

 今年の東京オリンピックで北海道内を走る聖火リレーに、十勝からも市民らが参加する。北海道は6月14、15の両日で、十勝では14日の帯広競馬場が会場となる。聖火ランナーに選ばれた市民のうち、きょうだいでそれぞれ走る帯広市内の松下長正さん(37)、容子さん(36)は「お互い応募したことを知らなかった」と驚きながらも「支えてくれた母や祖母、友人や仲間たちへの感謝を胸に走りたい」と意気込んでいる。

「見ている人を勇気づけられるような走りを」と意気込む(左から)長正さん、容子さん

 聖火ランナーは昨年公募され、2人はそれぞれが今、挑戦していることをまとめて応募し、合格。十勝からは2人以外も複数選ばれているが、実行委から具体的な人数や名前は発表されていない。

挑戦続ける姿を
 長正さんは栄養管理配食サービス「しんかーず」(帯広)の統括マネージャーを務め、「仕事、音楽、地域づくり…十勝の30、40代がもっと先を見据えてコミュニティーをつくり、盛り上げていきたい」とさまざまなことにチャレンジしている。

 同社が2018年に開設した道内初の福祉事業型専攻大学「スクオーラ帯広校」は、障害のある若者が社会とのつながりをつくり、働いていくための学び場。「学生たちはバイト経験もなく、社会とのつながりも薄かった。この2年で成長を実感し、刺激をもらっている部分も多い」という。

 また、勤務先のしんかーずで地域の高齢者らに食事を届けるスタッフの中には、病気や障害のある人も。これまではサービスを受ける側だった人々が、地域を支える一員となっている。人々が手と手を取り合う現状を伝え、学生たちへエールを送りたいと聖火ランナーに応募。「趣味の音楽活動でもいろんな方とステージに立ち、つながりを広げてきた。もっと自分自身がチャレンジし続けたい」と思いを込める。

「復活」を見せたい
 容子さんは元アイスホッケー選手で、07年にはインラインホッケーの世界女子選手権で日本代表入りするなど活躍してきた。

 小学生から社会人まで続けたが、10年ほど前に右足の難病を発症。懸命にリハビリに励むが、足は思うように動かない。

 所属していた地元チームでは主将を務めていたが、選手復帰は涙をのむことに。自らの気持ちを安定させるために仲間たちとランニングを始め、手術とリハビリを繰り返す中で長年の努力は実り、昨年6月には上川管内美瑛町のハーフマラソンを完走した。

 新たな目標は今年3月の名古屋市で行われるフルマラソンで完走すること。足は100度ほどしか開かず、今も治療とリハビリに励む。「最初は走ることも無理だと言われていたが、完走して復活した姿を見てほしい」と話す。

 きょうだいでそれぞれ応募し、2人とも合格したときは「母がすごく喜んでくれた」と笑い合う。2人は「2月に米寿を迎えるおばあちゃんに走ってるところを見てもらい、元気になってほしい」と前を見据えている。

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