「地産地消」こそ 農家安定への道
庄内スマート・テロワール「豊穣(ほうじょう)感謝祭」が26日、鶴岡市のグランドエル・サンで行われた。庄内スマート・テロワール推進協議会(会長・林田光祐山形大学農学部長)が主催し、生産者、消費者ら約300人が出席した。
第1部では食料の生産から加工、販売、消費までの全てを地域内で完結できる「特色のある持続可能な循環型農村経済圏」を目指しての考え方や取り組みが講演形式で紹介された。山大農学部助教の中坪あゆみさんは庄内地方のバレイショ栽培を語り「ポテトサラダの消費はぐんぐん伸びている。体に優しいものを作っている総菜店で買ったり、地元産材料を自ら使い、子どもに食べさせたいお母さんの思いがある」と説明しながら「地域に適した規模の食品加工場でしっかりしたポテトサラダを作ればビジネスとして成立する」と女性研究者の視点で語るなど、大規模生産で時に「豊作貧乏」が引き起こされる形ではなく、地産地消にこそ農家の安定経営の道があることを説いた。
山大生がそろいの法被を着て振る舞った
第2部の試食会は立食パーティー形式で行われ、ポテトサラダは従来の「トヨシロ」を廃止、寒さに強く加工しやすい「はるか」「さやか」から作られた月山高原産物が提供され、程よい甘さもあって人気だった。ジャガイモではピューレ、スープ、コロッケ、ガレット、餅なども振る舞われた。また今年のふるさと食品コンクールで県知事賞を受賞した「山大あらびきウインナー」は販売コーナーで売り切れるなど好評を博していた。
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