地域デザインで増やす郷土愛 東京藝大生が伊那市で活動
道祖神手拭いとの交換で集めた食材を使い、「しおくの家」で行った昼食交流会
伊那市と東京藝術大学は24日、連携事業「雲の子めぐってお昼ご飯」を同市高遠町で行った。「しおくの家」を拠点にした東京藝大の活動は今年で3年目。地域の文化を掘り起こしたデザインを使って新たな交流の機会をつくり、子どもたちの郷土愛を育てる取り組みが地域で成果を上げつつある。
今回は、ともに大学院美術研究科1年の蔡琴さんと寺岡香織さんが企画。塩供地区にある道祖神に刻まれた花文字をモチーフに院生らがデザインした手拭いを使い、子どもたちが地域を巡って食材と交換した。集まった食材を使って「しおくの家」で昼食を作って食べ、地域の人たちも交えて交流した。
院生らが取り組むデザインやアートで地域を活性化していくプロジェクトの一環で、蔡さんは「人と自然とをどうすれば一緒にできるのかを考えながら絵を描きたい」と話す。押元一敏准教授=描画・装飾=は「ここを拠点に地域活性化に関わり、都会ではできないこうした経験が今後の創作に生かされていくと思う」と期待している。
学生や院生との交流は地域にも歓迎されている。高遠第2・第3保育園と地域の未来を考える会の伊藤岩雄会長は「こうした活動を知って、この地への移住を希望する人もいる。今までのワークショップは子どもたちが対象だったが、今回は大人を交え、地域を挙げて関わることができ、有意義だった」と感想を話した。
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