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JR日高線、鵡川―様似間廃止へ 沿線7町が会合、多数決でバス転換を容認

JR鵡川駅に停車する日高線の車両。様似方向は今後、バス転換を前提に日高7町がJR北と個別協議に入る

 JR北海道が廃止・バス転換を打ち出しているJR日高線鵡川―様似間(116キロ)をめぐり、日高管内の7町は12日、新ひだか町で会合を開き、バス転換に向けてJR北と個別協議に入ることを決めた。これまで議論してきた3案を1案に絞り、2020年3月をめどに7町がJR北海道と合意後、同線区は廃止される見通しとなった。

 会合には日高町、平取町、新冠町、新ひだか町、浦河町、様似町、えりも町の首長とJR北の綿貫泰之常務らが出席。非公開で約2時間行われた。

 出席者などによると、同線区の方向性について7町で議論を行い、鉄路の全線復旧を訴える浦河町に対し、このほかの6町はバス転換を主張した。意見が平行線をたどったため、日高町村会の会長を務める様似町長を除く6町で多数決を行い、バス転換5町、鉄路の復旧1町という結果になった。

 会合後の記者会見で、日高町村会の坂下一幸会長(様似町長)は「多数決の結果が鉄路の廃止を容認するものではない。各町がJRと個別協議を正式に行い、それぞれの町が条件に合わないこともある」と強調。これまで多数決はなじまないとしていたが、「なるべく全員が同じ方向を向いてゴールに向かう努力をしてきたが、まとまらず多数決を取った」と理由を述べた。

 鉄路存続を訴える浦河町の池田拓町長は「非常に残念な決定。今後の日高管内の交通体系を考える一里塚ととらえ、JR北から話を聞きたい。今まで一貫して災害復旧を訴えてきたが、そのスタンスは今も変わらない」と話した。

 同線区は15年1月の高波被害以降、4年10カ月にわたり不通状態で現在は代行バスが運行している。7町の協議は当初、全町が全線復旧に賛同していたが、16年8月の台風で被害が拡大。JR北は鉄路を存続する場合、地元負担が必要としていた。

 7町はこの方針に反発。代替策として、鉄路と陸路を走行するデュアル・モード・ビークル(DMV)やバス高速輸送システム(BRT)などを検討したが、多額の費用がかかるため断念した。その後、▽全線復旧▽鵡川―日高門別間を復旧し、残る区間をバス転換▽全線バス転換―の3案で協議を進めたが、7町で一致できず議論が続いていた。

 7町の方向性について、JR北の綿貫常務は「各町で苦渋の決断をしていただいた。重く受け止めている」とし、「最終合意となるよう、バス停や運行ダイヤ、まちづくりなど各町の要望を聞き、真摯(しんし)に対応したい」と話した。

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