小中学生に救命の知識を 伊那中央病院が体験学習

心臓マッサージとAEDの使用方法を学ぶ富県小の児童
伊那市の伊那中央病院メディカルシミュレーションセンター(iMSC)は、小中学生が救命処置を学ぶ体験学習「学校PUSHコース」の実施を上伊那地方の小中学校で始めた。同市富県小学校で12日、初めて開催。iMSCの医師らが胸骨圧迫やAED(自動体外式除細動器)のやり方を指導し、命の重みと救命処置の重要性を伝えた。
iMSCは学校での心臓突然死ゼロを目指し、同体験学習を今年度から始めた。同体験学習が中南信地域で実施されるのは初。▽胸骨圧迫▽AED▽急病者が発生した際に声を上げる勇気―の三つについて、重要性や使用方法を短時間で効率よく指導する。
富県小では5~6年生30人が参加した。通報やAEDの手配、急病者の意識や呼吸の確認の手順を教わり、実際に体験。急病者が描かれたシートの肩部分をたたき、大きな声で「大丈夫ですか」と呼び掛け、胸や腹の動きから呼吸が正常かどうかを判断した。
胸骨圧迫実習ではiMSCの看護師から「強く、早く、絶え間なく行うことが大事」と教わり、2人一組で心臓マッサージに挑戦。「いっせーのーでっ」「いちっ、にのさんっ」と声を合わせ交代し、交互にマッサージを続けた。
iMSCでは今後、希望する学校で体験学習を行う。高砂敬一郎副センター長は「講習を通じて命の大切さを学んでほしい。声を上げる勇気、一歩踏み出す勇気につながれば」と期待した。
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