「恋文のまち」で朗読イベント

夫や学生、会社員などに成り切って恋文を朗読した辰巳琢郎さん

感情を込めた表現で聴衆を魅了した木の実ナナさん
旧二ツ井町が開催した「きみまち恋文全国コンテスト」の入賞作品を俳優の朗読とピアノ演奏でつづる「シリーズ恋文Vol.10」公演は10日、能代市二ツ井公民館講堂で開かれた。俳優の辰巳琢郎さんと木の実ナナさんが情緒豊かに20編を朗読し、会場に足を運んだ約280人の来場者は1通1通の「恋文」に込められた思いに聴き入った。
「シリーズ恋文」公演は、平成6~15年までに開催した「恋文コンテスト」に寄せられた恋文を基にした舞台。可児(かに)市文化芸術振興財団(岐阜県)のオリジナル企画として22年から制作・上演しており、今回で10回目を迎えた。能代市二ツ井町での「里帰り公演」は今年で5年目。
ステージは、辰巳さんと木の実さんが「1通1役」で、10代から80代までの手紙の書き手を演じながら、情感たっぷりに恋文を朗読した。
長年連れ添う妻から夫へ、夫から妻へ、恋人へ、見合い相手へ、昔大好きだった人へと、手紙が紡ぐさまざまなストーリーが展開。ピアニストの黒木由香さんが奏でるメロディーも手紙の情景を引き立て、会場を埋めた聴衆を魅了した。
朗読後は、出演者2人とシリーズ恋文を企画した可児市文化創造センター館長の衛紀生さん、演出と構成を務めた劇団「ラッパ屋」主宰の鈴木聡さんによるトークショーが行われた。
公演の開催は今年で可児市で10年目、二ツ井町で5年目の節目を迎えたことを受け、辰巳さんと鈴木さんは「もう一度、新しい恋文コンテストを始めてみては」と提案したほか、本県やきみまち阪にまつわるトークでも盛り上がった。
また、鈴木さんの朗読で第1回大賞を受賞した柳原タケさん(故人)の「天国のあなたへ」も披露された。
夫婦で来場した町内の60代女性は「手紙が持つ温かさやパワーを感じた。『天国のあなたへ』は、いつ聴いてもぐっと心にくるものがある」と話していた。
関連記事
地区金賞にJAにいかっぷ 胆振、日高管内9農協 ゆめぴりかコンテスト
胆振・日高で生産された米「ゆめぴりか」の品質を審査するコンテストが11日、苫小牧市の日胆農業会館で開かれた。胆振、日高管内の9農業協同組合が出品し、全道コンテスト(19日、札幌市)の代表となる地...
「旅と日々」凱旋 庄内ロケ語る スイス・ロカルノ国際映画祭金豹賞 三宅監督「..
庄内地方で撮影された映画「旅と日々」の三宅唄監督のトークイベントが8日、三川町のイオンシネマ三川で行われた。今年8月、スイスのロカルノ国際映画祭で、日本人監督としては18年ぶりに最高賞の「金豹(ひょ...
羽黒小でスクールバスの対応訓練 登下校中に大地震 運転手さんと連携
スクールバスで下校している時に大地震が発生したことを想定した訓練が11日、鶴岡市の羽黒小学校(八渡宗一郎校長、児童173人)で行われた。 羽黒小は全体の6割の児童が計5台(5コース)のスクールバスで...
豊西牛がセブン弁当に 通年商品で初採用 帯広・トヨニシファーム
肉牛の生産・加工販売のトヨニシファーム(帯広市)のブランド牛「豊西牛」が、コンビニ大手セブン-イレブン・ジャパン(東京都)の定番商品に採用された。「熟成だれの豊西牛カルビ弁当」として、10月下旬...

