矢倉神社で火焚き祭り 山の恵みに感謝

宵宮に境内で火を焚く地域住民(6日、古座川町宇津木で)
和歌山県古座川町宇津木の矢倉神社で6、7日、火焚(た)き祭りが営まれた。地域住民が山で伐採してきた雑木を境内に積んで燃やし、山の恵みに感謝した。
27戸約70人が暮らす宇津木区の祭り。神社には祭壇があるだけで、鳥居も祠(ほこら)もない。資料が残っていないため詳しい歴史は分かっていないが、境内にある石塔には天保15(1844)年と刻まれている。
宵宮の6日は午後6時ごろから10時ごろまで境内で火を焚き住民たちが祭壇にサカキを供えて参拝した。本宮の7日は午前8時ごろから10時ごろまで、火を焚き、「シトギ」と呼ばれる餅を焼いて食べ、一年の無病息災を祈った。
地域住民よると、50年ほど前までは各戸が雑木を持ち寄り、宵宮は朝まで火を焚いていたという。
シトギは、半日水に浸しておいた米をすり鉢で細かくし、せんべい状に丸くしてクマザサの葉の上で焼く餅。50年ほど前までは直径30センチほどのシトギを1枚焼き、ちぎって参拝者に配っていたが、近年は直径約12センチのものを複数焼いて配っている。かつてはダイコン、ニンジン、マグロなどで作った「なます」も一緒に食べていたという。
区長の東増夫さん(66)は「住民の高齢化で祭りの準備が年々大変になってきているが、移住してきた若い人たちが手伝ってくれるので助かっている」と話していた。
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