全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

荘内日報社

“箸鶴”1200体をプレゼント

 開いた箸袋を器用に折っていき、先端部に直径1㌢ほどの鶴を舞わせる「箸鶴(はしづる)」。酒田市坂野辺新田、不動産業、伊藤菊雄さん(63)が創作したもので、「世界平和の『懸け橋(箸)』になれば」との思いを込め、11月の「黒森歌舞伎」(県指定無形民俗文化財)ポーランド公演の際、現地の人たちにこの箸鶴をプレゼントするため今年2月から仲間と共に1200体を製作した。同公演に同行する伊藤さんは「日本の伝統文化を広く海外に発信したい」と意気込んでいる。

25体を連ねた箸鶴。土台はコンビニコーヒーのカップで、その細かさが分かる=伊藤さん提供

 伊藤さんは40年ほど前から居酒屋をはじめ飲食店に行った際、注文品が届くまでの間や暇を持て余した時に箸鶴を折ってきた。1体製作するのにかかる時間は箸袋の形状にもよるが、5分ほど。かなり細かい作業にもかかわらず、「酔っていても問題なく折ることができる」(伊藤さん)という。

 1997年度に地元・黒森小PTA会長を務めた伊藤さんは、後継者育成を目的に現在も続く「少年歌舞伎」創設に尽力し以来、一座「妻堂連中(さいどうれんちゅう)」の総務を担う部署に所属、各種公演を陰で支えている。

 初の海外公演となるポーランドへの「手土産」を模索した際、「鶴は平和の象徴。捨てられるだけの箸袋を使うことで日本の『もったいない』文化も紹介できる」と、箸鶴を持っていくことにし今年2月、自ら中心となり「箸鶴の会」を設立。賛同した女性を中心に40人余と共にこれまで折り続けてきた。

 ポーランド・日本国交樹立100周年記念イベントの一つとして行われる公演は、11月4日(月)に首都・ワルシャワ、同6日(水)に古都・クラクフでそれぞれ2回ずつ計4回開催、各回とも300人に箸鶴をプレゼントする。また、両都市で行われるレセプションでは、尺八に合わせて折り鶴の製作実演を披露する予定という。伊藤さんは「1200体の製作は1人ではできなかった。賛同の輪が広がったことがうれしい。折り鶴という伝統文化を現地で広く紹介できたら」と話した。

居酒屋で楽しみながら箸鶴を製作する伊藤さん(手前)

           

関連記事

紀伊民報社

梅とミカンの魅力PR 小学生が電子ポスター

 和歌山県田辺市の会津小学校(下万呂)の4年生(64人)が梅とミカンの魅力をまとめた「ムービングポスター」(電子ポスター)をJR紀伊田辺駅、田辺エンプラス、市役所、市立武道館の4カ所で上映してい...

荘内日報社

山形在来作物研究会が文化庁認定 食文化「知の活用」振興優良事例

“在来品種は生きた文化財”伝承 保存の必要性や地域振興への取り組み評価  在来作物の存在を広めた山形在来作物研究会(会長・江頭宏昌(ひろあき)山形大学農学部教授)が、文化庁の「食文化『知の活用』振...

宇部日報社

自転車ヘルメットが品薄状態 4月から着用努力義務【宇部】

全年齢に拡大受け、需要増  道路交通法の改正に伴い、4月1日から自転車でのヘルメット着用が努力義務化される。宇部警察署(錨敏之署長)では、市内の学校や自転車販売店などにチラシを配って法改...

勇払に桜花を咲かせる会が今月末で解散 会員の高齢化 苫小牧

苫小牧市勇払地区の住民らで構成する「勇払に桜花を咲かせる会」(宇野元会長)が、今月末で解散する。11年間で市道勇払沼ノ端線沿いの約2キロ区間にサクラを約200本植樹し、手入れも続けてきたが会員の高...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク