「ショウナイルーツ」立ち上げ
農業所得の向上と担い手確保につなげようと、まちづくり会社ヤマガタデザイン(鶴岡市、山中大介社長)は29日、有機農産物の新ブランド「SHONAI ROOTS(ショウナイルーツ)」の立ち上げを発表した。JA庄内たがわ、JA鶴岡と連携して販路拡大や流通を担い、鶴岡市が普及に向け支援する。来春以降に本格出荷を予定し、5年後の販売額2億円を目指す。

有機農産物の新ブランド「SHONAI ROOTS」の立ち上げを発表する関係者
当面は同市内で栽培した有機JASか特別栽培以上の農作物を対象とするが、将来的には庄内全体のブランドに育て、有機農業推進地域としての庄内を全国に発信していく。
同社によると、有機農産物の需要は高まっているものの、個人で取り組む場合は販路や物流、代金決済などの手間やコストが課題となり、まとまった生産者団体が少なく、マーケットが拡大しにくい要因となっているという。新ブランドの展開では共通のパッケージを用い、JAの物流網や代金決済機能を生かして生産者の労力とコストを低減。農産物の付加価値を高め生産者の所得向上、生産意欲につなげる。同社がブランド管理を担い、市はふるさと納税の返礼品とするなど支援する。
この日、市役所で記者会見した山中社長は「有機農産物の潜在的マーケットは大きい。全国流通の仕組みをつくり、庄内全体のブランドに育てたい」と強調。JA庄内たがわの黒井德夫組合長は「担い手確保の環境づくりにもなり、互いに協力していきたい」と期待を寄せた。
同社は第1弾として11月1日から、ベビーリーフを首都圏の食品宅配スーパーなどを通じて販売する。同社はブランド管理料の一部を、市が来春開校する「市立農業経営者育成学校(SEADS)」の運営経費に還元し、地域で農業人材を育成・確保する循環を創出したいとしている。
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