自殺率全国最悪 有識者会議で議論

自殺防止について話し合う県の第1回有識者会議(29日、和歌山市で)
県人口に占める自殺死亡率が全国最悪となったことを受け、有効な対策を話し合おうと、和歌山県は29日、和歌山市のホテルで有識者による自殺防止対策の第1回会議を開いた。県内外の専門家が集まり、生活困窮者への支援の在り方や相談窓口の必要性などを議論した。
県人口10万人に占める昨年の自殺者の割合は、国の人口動態統計で21・2(全国平均16・1)となり、初めて全国最悪となった。これを受け、仁坂吉伸知事が、より有効な対策などを検討しようと有識者会議の設置を決めた。
県立医科大学の鵜飼聡教授や「白浜レスキューネットワーク」の藤藪庸一理事長ら大学教授や研究者、弁護士ら県内外の8人で構成。自殺総合対策推進センター(東京都)の金子善博自殺実態・統計分析室長が座長を務めた。
金子座長は「一人でも多くの方の困難や絶望に寄り添い、自殺に追い込まれることがないよう活発な意見の交換をお願いしたい」とあいさつ。その後は非公開で議論した。
県の計画や対策、認識などの説明があり、委員が質問したり意見を述べたりした。県の生活困窮者や仕事がない人への支援、高齢者や中高年への自殺対策、地域レベルでの自殺防止の取り組みへの支援などについて話題に上がったほか、総合的な相談窓口の設置の提案もあったという。
県は今後、数回の会議を開き、委員から出た意見や提案を参考に、今後の施策に生かしていく。
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