ありがとう琴川橋 渡り納め会、市民ら別れ惜しむ
橋に最後の別れを告げる参加者(琴川橋で)
宇部市の厚東川に架かり、藤山、黒石校区を結ぶ新しい琴川橋の開通に伴い、旧橋の渡り納め会が27日、現地で行われた。市民生活を支え、交流の架け橋として親しまれて58年。地元住民ら120人がさまざまな思いを胸に、別れを惜しんだ。 琴川橋は1961(昭和36)年、それまでの木造から鉄筋コンクリート製に代わり、利用が始まった。長さ287㍍、幅4㍍。31本の橋脚が琴のように見え、「厚東川」という響きをもじって名付けられた。2017年7月末に市道岩鼻中野開作線に接続する新橋が完成。旧橋は保存を求める声もあったが、高潮対策や老朽化により解体されることが決まった。 渡り納め会は、橋の中央離合場所で行われ、小森和雄市都市整備部長が「長年、生活を支えてくれた琴川橋に敬意と感謝の意を表したい」とあいさつ。藤山、黒石両小の児童計30人が、両校の校歌を歌った。先着100人には、名刺サイズの通行記念証が配られた。 終了後、参加者の多くが橋を歩きながら、名残惜しそうに欄干をさすったり、昔話に花を咲かせたりし、思い思いの方法で感謝の気持ちを伝えた。 解体工事は来年4月に始まり、12年をかけて撤去される。
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