各国閣僚が活発議論 倶知安でG20観光相会合

観光に関する世界の課題と展望を論議した観光相会合=26日午前9時10分ごろ
観光に関する世界的な課題や展望を話し合う20カ国・地域(G20)観光相会合が25、26の両日、後志管内倶知安町のホテルで開かれている。27カ国・地域と4国際機関から約200人が参加。26日午前は「持続可能な観光」をメインテーマに議長国の日本から赤羽一嘉国土交通相らが出席し、各国閣僚と議論を進めた。
6月に大阪で開かれたG20首脳会議に併せ、財務相などの閣僚会合も11月まで全国8都市で順次行われている。閣僚会合で観光相会合が実施されたのは今回が初めて。
議論のポイントは、世界各国の共通課題である▽持続可能な開発目標(SDGs)に対する観光の貢献▽観光客と地域社会に貢献する観光マネジメント▽持続可能な観光を推進する技術革新―など。観光客の急増に伴う騒音や交通渋滞によって、地元住民の生活に支障が生じる観光公害への対応などを協議。赤羽国土交通相はあいさつで「観光は世界のGDPの10%を占める一大産業で雇用や自然の保護につながる。持続的な発展を実現し、平和な国際社会の実現を果たそう」と述べた。
25日は道や経済団体、倶知安町でつくる実行委員会が町内で歓迎レセプションを企画。各国の閣僚、道や同町の関係者ら約250人が出席した。鈴木直道知事は「北海道は雄大な自然、新鮮な食材、独自の歴史と文化を持つ。会合をきっかけに北海道と各国の絆が一層深まれば」とスピーチ。鏡開き後の乾杯では、胆振東部地震の復興支援として東胆振ゆかりの地酒「美苫」と「あびら川」が振る舞われた。
会場では、むかわ町産のレタスをサラダに使うなど、道産食材にこだわった料理を提供。白老町で来年4月にオープンする民族共生象徴空間(ウポポイ)の紹介ブースやアイヌ古式舞踏も披露され、北海道の魅力をアピールした。
26日午後はIT(情報技術)などを用いて持続可能な観光を推進する官民セッションを開催。議論を取りまとめた共同宣言を採択する見通しだ。
関連記事
大雨の漂着物撤去開始 重機で2週間めど 長野県の諏訪湖
2日の大雨で河川から大量のヨシや流木が諏訪湖に流れ込み、長野県諏訪市側の湖岸に漂着している問題で、県諏訪建設事務所は7日、重機による漂着物の除去作業を始めた。水の流れを妨げたり水門をふさいだ...
古民家のゲストハウス 梅の産地にオープン
和歌山県みなべ町晩稲に古民家のゲストハウスがオープンした。日本最大級の観梅の名所「南部梅林」の近くにあり、観光客だけでなく、梅の収穫など援農者の利用も期待する。将来は農業などの体験も提供したい...
学生考案レシピを朝食で提供 新苫小牧プリンスホテル和
職業訓練校「野口観光ホテルプロフェッショナル学院」2年生の田村朝華さん(20)が考案した「トマトのおかゆ」が、新苫小牧プリンスホテル「和~なごみ~」の朝食メニューで提供されている。 野口観光...
東北一広い市域 フィールド調査 東北大公共政策大学院 学生9人鶴岡市で活動 旧..
東北大公共政策大学院(仙台市)修士1年の学生9人が4―6日の日程で鶴岡市を訪れ、旧町村部の地域振興に関する政策提言に向けたフィールド調査を行った。今後、政府機関や全国町村会事務局などにもヒアリングを行...