竹富島 種子取祭奉納芸能始まる 五穀豊穣祈願、島挙げて

【竹富】種をまいて1年の五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する、国の重要無形民俗文化財で竹富島最大の伝統行事「種子取祭(タナドゥイ)」の奉納芸能が20日、世持御嶽で始まった。2日間、島民や島関係者の子どもからお年寄りまで「うつぐみ(協力一致)」の心で50演目以上を神にささげる。初日は玻座間集落が中心となり、広場で「庭の芸能」、特設舞台で舞踊や竹富方言の芝居「狂言(キョンギン)」、組踊など34演目を上演。県内外から訪れた多くの観客で島はにぎわった。
各集落内の参詣を済ませた内盛正聖公民館長や役員らが御嶽の広場に到着すると、午前10時に「庭の芸能」が始まった。玻座間、仲筋の各伝統芸能保存会の青年らによる「棒」で幕開け。竹富小中学校の児童生徒や教職員による「太鼓」、仲筋支会の「マミドー」、西(いんのた)支会の「ジッチュ」、東(あいのた)支会の「マサカイ」、石垣竹富郷友会の「祝い種子取」など、各会の女性らが踊りを繰り広げた。仲筋支会の女性らは、組手をひょうきんに演じる「腕棒」で観客を楽しませ、玻座間民俗芸能保存会の男性らが「馬乗者(ンーマヌシャ)」を披露した。舞台芸能では「しきた盆」「元たらくじ」など島独自の踊りのほか、組踊「伏山敵討」や演劇「曽我兄弟」などが行われ、観客らは軽妙な芝居や派手な殺陣に拍手喝采を送った。
内盛館長は「芸能は神にささげる供物であり、踊り手や演者、観客が心を一つにしなければなし得ない」と竹富方言であいさつした。種子取祭は600年の歴史を持つとされる。旧暦9月・10月中の甲申から壬辰までの9日間をかけて行う。ことしは13日から23日まで。
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