中原中也の直筆原稿を展示

初公開の直筆原稿を見る来場者(中原中也記念館で)
山口市出身の詩人、中原中也(1907~37年)の詩「含羞(はぢらひ)」と「春の日の歌」の直筆原稿が、山口市湯田温泉1丁目の中原中也記念館(中原豊館長)で27日まで展示されている。「春の日の歌」の公開は今回が初めて。 展示している2点は、6月に兵庫県芦屋市の岩田英子さんが同館に寄託したもの。いずれも詩集「在りし日の歌」に収められた人気作となっている。 雑誌「文学界」36年5月号に掲載するために書いた清書原稿と呼ばれるもので、書き加えたり黒く塗りつぶしたりした跡から、中也が入稿する直前まで試行錯誤していたことがうかがえる。 同原稿は印刷所で破棄されることが多いため、無名だったころの原稿が残っていることは極めて珍しい。また、中也は雑誌掲載と詩集を発行する間に加筆するため、同じ作品でも「第1形態」と「第2形態」に区別される。学芸担当主任の池田誠さんは「この作品は第1形態。手元にある詩集と比べてもらえたら」と来場者に呼び掛けた。
関連記事
願いを込めて縁起物作り 根室金刀比羅神社【根室】
【根室】根室金刀比羅神社(前田穣宮司)の縁起物作りが最終盤を迎えている。9日には巫女(みこ)たちが願いを込めて縁起物作りに精を出した。 今年も初詣に向けた準備は11月から始まっており、準...
秋サケ漁獲伸びず 高水温影響、根室30%減、釧路11%増
根室、釧路沿岸の秋サケ定置網漁が11月末までに終漁し、漁獲数量は根室管内が249万3000匹(前年比30%減)、釧路管内が48万3000匹(同11%増)となった。2022年は漁獲数量が前年の...
恐怖や別れ、未来への希望 ウクライナ子どもの絵画展 長野県伊那市
戦時下のウクライナの子どもたちが描いた絵の展覧会が9、10日、長野県伊那市荒井のいなっせ2階展示ギャラリーで開かれている。空襲への恐怖や家族との別れ、未来への希望などを絵にした112点を展示。...
ハタハタ不漁「大黒様のお歳夜」苦慮
「大黒様のお歳夜(としや)」の9日、庄内の鮮魚店では大黒様にお供えするハタハタ焼きに追われた。長く庶民の味として親しまれてきたが、最近は庄内浜の水揚げが極端に少なくなり高級魚としてのイメージが定着...