酒田港女みなと会議と合同祝賀会
さまざまな分野のトップが特別講義を行う東北公益文科大学(吉村昇学長)の「トップセミナー」が7日、酒田市の公益大公益ホールで開かれ、国土交通省技監、酒田工事事務所(当時、現酒田河川国道事務所)所長などを歴任した菊地身智雄同省顧問がリーダーシップについて学生に語り掛けた。

学生たちにリーダーシップについて語り掛けた菊地顧問=公益大公益ホール
トップセミナーは2―4年生が対象の選択科目。リーダーシップを持った人材の育成を図るため、各界をけん引するトップからその人生、活動内容、思いなどを聞き、知識の習得はもとより、視野を広げ向上心を高めることを目的にしている。本年度で大学サイクル(4カ年)の3巡を終了した。
この日は特別公開講座として開催された。履修生と一般市民計約200人が聴講し菊地顧問は「リーダーシップについて考える」のテーマで講話。自らリーダーとして25人の精鋭をまとめて取り組んだ「羽田空港D滑走路」の整備について振り返った上で、リーダーシップに必要な要素として▽目標を明確にする▽目標達成に向けた道筋を分かりやすく示す▽全員から納得して取り組んでもらえるよう説得する―の3つを強調した。
さらに「皆さんは社会に出たらリーダーにならなければいけない人たち」と学生たちを鼓舞し、「最後は責任を取るという覚悟を持ち、諦めない気持ちで向かうことが大事。諦めた瞬間に全てが終わってしまう。常に強い心を持って」と呼び掛けた。
トップセミナーに先立ち、新田嘉一公益大理事長は学内で菊地顧問、運輸省港湾局長(当時)や日本港湾協会長を歴任した栢原英郎さんと酒田港、庄内空港、日本海沿岸東北自動車道といった交通インフラの整備について懇談。新田理事長は「今の庄内地域があるのは2人のおかげ」と謝辞を述べた。
公益大トップセミナーの12周年、NPO法人「酒田港女みなと会議」(加藤明子理事長)の日本港湾協会港湾功労者表彰を記念した合同祝賀会が同日夜、同市のガーデンパレスみずほで行われた。

地域活性化に不可欠な「港」「大学」の関係者が一堂に会した合同祝賀会=ガーデンパレスみずほ
庄内地域に必要不可欠な「港」と「大学」の関係者が一堂に会し、今後の地域活性化に向けた交流の場にしてもらおうと、合同での祝賀会を企画。「―みなと会議」は1998年に設立し2012年にNPO法人化。女性の視点から酒田港のあるべき姿を検討・提言している。酒田港の魅力発信に関する活動を継続しており、産業振興分野で昨年度、酒田市民表彰も受けている。
この日は関係者約180人が出席。発起人を代表して庄内開発協議会最高顧問、公益大理事長を務める新田嘉一平田牧場グループ会長が「港と大学は庄内地域が存続していくためには不可欠な存在で宝。港も、大学も、その必要性、潜在能力を信じている皆さんが一丸となって常に応援してくれた」とあいさつ。「―みなと会議」の加藤理事長、長年にわたってトップセミナー講師を務めた上野隆一ウエノ社長ら7人、トップセミナー担当教員の髙橋英彦公益大名誉教授に感謝状を手渡した。
上野社長、髙橋名誉教授以外の感謝状受賞者は次の通り。(講義回数順) ▽清野伸昭(山形パナソニック会長)▽一力雅彦(河北新報社社長)▽加藤捷男(鶴岡信用金庫会長)▽熊谷直大(日吉歯科診療所歯科医師)▽齋藤俊勝(齋藤経営会計、公認会計士・税理士)▽栗谷義樹(県・酒田市病院機構理事長)
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