丹精込めた野菜買って 障害者が栽培

収穫した野菜を手にするチームひなたの岡本和宜さん(中央)と第二のぞみ園の職員、利用者=田辺市上芳養で
和歌山県田辺市上芳養の障害者支援施設「第二のぞみ園」は、地元農家と協力して休耕地で野菜作りに取り組んでいる。17、18日、市内のイベントで初めて販売する。同園は「大小さまざまで、不格好な物もあるけれど、利用者の頑張りを多くの人に知ってほしい」と呼び掛けている。
福祉施設などによる交流イベント「ふれあい文化祭」(実行委員会主催)に出店する。ジャガイモとニンジン、切り干しダイコンなどを販売する。 障害者支援施設で作った商品の利益は、利用者の賃金になる。しかし、販路が限定されたり、安価に取引されたりしやすい。新たな仕事を生むにも施設にノウハウがない場合が多いという。一方、地域では農業の担い手不足から、耕作放棄地が増えている。 そこで、地元の若手農家でつくる「チームひなた」が、梅畑だった休耕地を借り、同園と共同の農園を開設。同園に植え方や水やりの頻度、間引きの仕方などを指導した。耕作放棄地の解消とともに、質の高い農作物を栽培することで、利用者の賃金アップを図る狙いがある。 同園は昨年9月下旬に、農園で野菜栽培を開始。利用者は週に2、3日程度、水やりや草取りなどの作業をした。今年初めから収穫を始め、ダイコンは切り干しダイコンに加工した。 同園施設長の寺岡尚子さん(59)は「野菜作りは心身の健康づくりにもつながる。販売できれば、利用者の自信になる。まだまだ試行錯誤の段階だが、地域貢献にもつなげたい」と話した。 チームひなた代表の岡本和宜さん(39)は「来シーズンは今回の経験を生かし、栽培する野菜の種類を増やしたい。かんきつ類などでも人手が必要な作業があり、協力関係をつくりたい」と話している。 ふれあい文化祭は17、18の両日に田辺市文里2丁目のガーデンホテルハナヨアリーナである。時間は午前10時~午後4時。
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