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荘内日報社

狂言楽しく体験

 和泉流野村万蔵家一門の「萬(よろず)狂言」による「狂言体験ワークショップ」が2日、酒田市の希望ホールで開かれ、市内17小学校の5年生650人余が、舞台での基本動作体験や代表的演目の鑑賞などで伝統芸能に親しんだ。

 市教育委員会が2015年、「松山能」(県指定無形民俗文化財)が伝わる松山地域の小学校を対象に始め、一昨年からは「『文化都市酒田』発信事業実行委員会」(委員長・丸山至市長)と共催し、対象を市内全小学校の5年生に拡大して継続している。

 この日は午前・午後の2回実施。このうち午前の部では狂言師・河野佑紀さんが「狂言はぼけと突っ込みがはっきりしている、650年前の『お笑い』」「狂言の誕生は室町時代。当時の人たちの息遣いを感じてほしい」などと解説した後、代表的演目の一つ「盆山(ぼんさん)」を披露した。

 ワークショップでは、代表の20人が能舞台に上がってすり足、笑い、のこぎりで枝を切り落とすしぐさ、しゃがんだ状態で前進するキノコの霊の歩き方などを体験、会場は笑いに包まれた。その後、一門は狂言「附子(ぶす)」を披露、太郎冠者、次郎冠者と主人の楽しいやりとりに児童たちは笑いながら見入っていた。

河野さん(右)の指導で狂言を体験する児童たち

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