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コイの水田養殖 廃れた食文化再興にも意欲 伊那市高遠町藤沢

水田から飼育池に移したコイの育成状況を確かめる地域住民ら

長野県伊那市高遠町藤沢の住民有志が、米を作りながらコイを養殖する試験を水上地区の田んぼで進めている。中山間地水田の活用と維持につなげる狙い。淡水魚に詳しい県内水面漁場管理委員会委員の桐生透さん(71)=高遠町上山田=の指導で技術を確立し、自家採卵や種苗生産、地域での水田養殖の普及、養殖コイの流通を目指す。「廃れてしまったコイの食文化も再興させたい」と意欲を見せている。

6月に田植えをした小池守雄さん(65)の水田2アールに7月上旬、稚魚44匹を放流。水田内での採食や1日2回の給餌で育て、今月27日に生き残った23匹を近くに設置した飼育池へ移した。1匹当たりの平均体重は約300グラムで上々だという。

桐生さんによると、コイは身がたっぷりで栄養価も高いが、海の幸が流通するに従って食文化が衰退。住民有志によると、藤沢でも約20年前まで自家消費用のフナを水田で育てる光景が見られたが、姿を消したという。

「甘露煮、あらい、こいこくと調理法も多彩。小骨が多く調理しにくいというイメージが定着するが、簡単な処理方法もある」と桐生さん。清らかな藤沢川の水はコイの養殖に向くとし、「コイを食べる文化が広がれば」と期待を込める。

来年度は同じ2アールの水田で放流量を100匹程度まで増やし、生育状況や生残率を調べていく。夏場の水温上昇を見据えて水深をより深くすることを検討。養殖に適した田んぼの構造や、味を良くするための飼育方法も研究する。

小池さんは「コイの魅力や価値を再認識し、まずは地元農家に普及させたい」と意気込み、「いずれは地域の旅館や飲食店に出せれば。米づくりの副産物にできれば、中山間地の水田農業に希望が見えてくる」と話している。

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