イタドリの花でお茶

試作のお茶を作るため、イタドリの花を収穫する県林業試験場職員(上富田町生馬で)
紀南の道路沿いや草むらで山菜のイタドリ(通称ゴンパチ)が白い花を咲かせている。花には健康維持や病気予防などに効果があるとされる機能性成分が他の部位より多く含まれ、県林業試験場(和歌山県上富田町)ではお茶として活用することを検討しており、試作品を作るため、花を収穫している。
イタドリは8月下旬から10月上旬ごろに2、3ミリほどの小さな花を枝先や葉の脇に多数つける。若い株ほど早く花を咲かせる傾向があるという。和名は根茎を民間薬として関節炎などに使うため「痛みを取る」から転じたといわれている。
近年、県工業技術センター(和歌山市)との研究で、これまで利用されなかった花や皮、葉などにポリフェノールやクエン酸などの機能性成分が多く含まれていることが分かった。特にポリフェノール成分は花に多く含まれている。
林業試験場と工業技術センターは日高川町生活研究グループイタドリ部会と共同研究で現在、お茶の試作品作りに取り組んでいる。機能性の多い部位を用い、加工方法やブレンド割合などを検討し、商品化を目指す。
本年度中に加工や調理に関するマニュアルを作成する予定で、林業試験場の坂口和昭特用林産部長は「イタドリは高齢者でも取り組める栽培種。県内の年間消費量を現在の3倍の30トンを目標に研究している。そのためにもさまざまな可能性を探りたい」と話している。
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