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長野日報社

東南アジア産カカオ豆を調達使用 現地支援のチョコ作り

フィリピンなどの農園から仕入れたカカオ豆でチョコレート作りをする清水さん。現地の支援につなげたいという=伊那市上牧

 伊那市上牧の洋菓子店「菓匠Shimizu」社長の清水慎一さん(44)が、フィリピンの農園やインドネシアの組合などから仕入れたカカオ豆を焙煎して、本格的なチョコレートを作っている。15年ほど前にカカオ生産国の貧困の問題や児童労働の実態を知ったことがきっかけ。「カカオが香る純粋なチョコレートを伊那の地で広げ、現地の支援につなげたい」と新たな挑戦に乗り出した。10月26日から販売する予定だ。

 カカオ豆の選定からチョコ作りまでを一貫して行う製造手法「ビーントゥバー」が国内でじわりと広がる中、「自分は一歩先の『ファームトゥバー』にこだわりたい」と清水さん。たびたび東南アジアを訪れてカカオ豆を調達する農園を選定した。正当な価格で取り引きしたフェアトレードチョコで支援につなげる。

 今年4月に焙煎機など機器一式がそろった。焙煎と粉砕を経て実と皮を分け、ペースト状に。石臼に似た機械を3日間回し続けてなめらかさを出し、型に流し込んで一晩寝かせる。完成まで約1週間掛かるという。

 産地によって豆の硬さや形が異なり、それぞれに合った焙煎を研究。唯一加えるグラニュー糖の量を微妙に変えながら試作を重ねた。カカオ分は70%。価格は50グラムで1000円弱を予定し、高価な板チョコにはなるが「カカオ特有の香りと鼻に抜ける酸味が感じられる」と仕上がりに自信を見せる。

 観光のかじ取り役を担う長野伊那谷観光局の部会長を務めるほか、子どもたちに自分の夢の絵を描いてもらい、その絵を基にケーキを作る「夢ケーキ」プロジェクトを進める清水さん。「上伊那産のアワやトウガラシ、アマランサスを使ったチョコも開発したい」と意気込み、「原料や生産国に理解を深め、豆からチョコを作る子ども向けワークショップも開ければ」と夢を膨らませている。

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