小さな谷の名前を残したい 住民が看板設置

谷に設置された看板(田辺市龍神村宮代で)
和歌山県田辺市龍神村の上宮代区では、住民らが地域にある地図に載っていないような小さな谷を再確認して次世代に継承しようと、名称を記した看板を設置している。
発案したのは地元の農林業、松場英さん(62)。谷の名称を知っている住民が年々少なくなっており、後世に伝えるだけでなく、災害の発生や行方不明者の捜索などの非常時には目印になると考えたという。
大きな谷は地図に載っていて、住民も知っている場合が多いが、上宮代区には小さい谷が数多くある。普段から少量ながら水が流れている谷もあるが、雨が降った時にだけ水が流れる谷もある。
名称が分からない谷は、古老を訪ねて聞き取って調べ、地元の浦長男さん(82)に依頼して谷の名称を筆でスギの板に書いてもらった。区内の20カ所以上に看板を取り付けたという。
松場さんは自然や地理に詳しく、地元文化の掘り起こしや伝承に取り組んでおり「次は谷の名を地元の地図に書き込み、地区民に配って活用してもらうようにしたいと思っている」と話している。
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