胸たたき令和へ継承 諏訪大社上社本宮で十五夜祭奉納相撲
上社本宮幣拝殿の前で相撲踊りを披露する神宮寺区の青年力士
県無形民俗文化財の諏訪大社上社十五夜祭奉納相撲が15日、諏訪市の本宮で行われた。幣拝殿前の斎庭では、地元神宮寺区の青年力士11人が相撲踊りを披露。現存する全国の相撲踊りで唯一受け継がれているとされる勇壮な「胸たたき」(関西甚句)で境内を沸かせた。相撲踊りに続き、神楽殿脇の土俵で十五夜祭相撲が行われた。
青年力士は、大関を務めた原明弘さん(41)をはじめ20~41歳の有志。8月下旬から自主的に 練習をはじめ、9月2日から正式に稽古を開始。直前の一週間は毎夜集まって所作や節まわしを確認した。
鮮やかな化粧まわしを身につけて斎庭に入った力士たちは独特の所作に合わせて甚句を境内に響かせた。相撲の攻めと守りを表すとされる「胸たたき」では、声を発して右足を踏み出し、両手で胸や足をたたいた。神事後、原さんは「いい緊張感の中で奉納できた。先輩方が毎年受け継いできた伝統を無事に引き継ぐことができ、まずはほっとしている」と語った。
地元保存会長で大関経験者の五味寛雄さん(51)は「立派に奉仕した青年力士たちの姿に感動した。練習では厳しく指導したこともあったが、よく頑張ってくれた」とたたえていた。
奉納相撲は1970年に再興され、令和初となった今回が50回目の節目。2008年に県無形民俗文化財に指定された。
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