新鮮野菜、首都圏へ空輸 JALと農総研が実証実験-新千歳
農家から持ち込み、東京へ空輸した道産野菜=21日午前6時30分ごろ、新千歳空港
日本航空(JAL)と農産物流通業の農業総合研究所(農総研、和歌山市)は21日、実証実験として新千歳空港の集荷場から北海道産農産物を東京へ初出荷した。道内で朝に収穫した野菜をその日の昼ごろに羽田空港経由で新鮮なまま消費者に届ける初めての取り組み。農家が直接生産物を運び込み空輸することで、付加価値向上を図る。
道内から首都圏への野菜流通は物流業者や市場、仲卸業者などを介するため、店に並ぶまで通常3日ほどの時間を要する。空輸の速達性と農家からの直接集荷を組み合わせ、行程を半日に短縮し、仲介料を減らす。JALの貨物施設の一角に農総研が集荷スペースを設けた。
初日は北広島市の竹内農園で午前5時30分までに採ったトウモロコシ約180本、後志管内余市町の山田農園で前日に収穫したミニトマト約400キロを保冷コンテナ1個に格納。同8時の羽田行き初便で出発した。共に同11時以降、都心のスーパーに並ぶという。
トウモロコシの価格は1本198円と相場の2倍に設定。今後の価格は売れ行きを踏まえて農家に決めてもらう。売上額の6割を農家の収入、残り4割を輸送費と店や農総研の収入に充てる。毎週土曜の週1回から始め、3回実施を目指す。道産野菜を収穫できる10月ごろまで続ける計画だ。
生産者で竹内農園の竹内巧さんは「手間も少なく素早く届けられる。ぜひ新鮮な野菜を味わってもらいたい」と事業に期待を寄せる。農総研北海道チームの新井雄貴リーダーは「どこよりも早い出荷に挑みたい。空港近くの農家に声を掛け、鮮度の求められる野菜を東京や大阪に届けたい」と展望を語った。
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