新城で「大海の放下」
新城市大海地区で14日、重さ約6㌔の大団扇(おおうちわ)を背負い、太鼓を打ち鳴らして踊る「大海の放下」があった。台風10号の接近による雨に備え、団扇にビニールをかぶせて行われた。 室町時代中期に放下僧が伝えたとされる民俗芸能。市内では毎年盆の時期に大海地区はじめ、名号、布里、一色、塩瀬の各地区で行われる。「南設楽のほうか」として県無形民俗文化財に指定されている。 大海の放下は、他地区に比べて団扇が大きい。高さ約3㍍、幅約1・2㍍で、重さは約6㌔。無病息災のほか、邪念を一気に振り払おうと大団扇になったとされる。 この日午後5時、大海地区の泉昌寺で、保存会員3人が背負った大団扇を揺らし、腹に抱えた太鼓を打ち鳴らして踊った。この後、会員たちは歩いて初盆を迎えた家を回った。15日も各家を回り、寺で精霊送りを行う予定としている。
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