全国郷土紙連合

全国12新聞社加盟kyodoshi.com

北海道から沖縄県石垣島まで、南北に長い日本列島。今日もどこかでホットなニュースが生まれる。

荘内日報社

ナツメヤシ使い菓子開発

 アラブ首長国連邦(UAE)から来日しているUAE大学農学系の学生らが、鶴岡市覚岸寺の菓子製造販売「木村屋」(吉野隆一社長)の工場内で、中東特産のデーツ(ナツメヤシの実)を使ったオリジナル菓子の開発に取り組んでいる。日本の食文化や加工技術を同国特産品の付加価値向上につなげる試みで、完成品をUAE国営企業などに提案する方針。

 デーツはビタミンやミネラルを豊富に含み、健康効果が注目されている。中東では昔からラマダン明けなどに食されていたが、若者離れが進んでいる食材の一つという。

 UAE大は、生活習慣病の罹患(りかん)者が多い同国で、砂糖の代替としてデーツに着目。農産物の持続的生産体系の確立を目指し、日本の支援を受け、東京農工大、木村屋と協力し昨年にプロジェクトを立ち上げた。昨年はUAE大の学生が鶴岡で日本文化や農業を体験。デーツをペースト状にしたものは黒砂糖のように甘く独特な風味があり、特性を生かした菓子あん作りも行った。

 2年目の今年、来鶴したのは食品科学分野を学ぶ21―23歳の学生5人と担当のプリティ教授の女性6人。16日からクラッシュしたナッツを混ぜ込んだデーツあんと、農工大とJA全農が開発した野菜パウダーなどを使った菓子作りに取り組んでいる。

 16日は木村屋スタッフや農工大関係者のサポートを受け、学生たちはホウレンソウ、ニンジン、カボチャの3種の野菜パウダーを練り込んだ生地でデーツあんを包んだ焼きまんじゅうやカップケーキ、デーツあんをチョコレートでコーティングしたものなどを試作した。試作を繰り返しながら20日の最終日までに2、3品の完成品を仕上げるという。

 プリティ教授は「学生たちの知識を高めるとともに、自国で生産・消費する日本の地産地消のような取り組みにつなげていければ」と話し、会社を立ち上げSNSでビスケットなどを販売している学生のファティマさん(22)は「和文化から受けたインスピレーションを菓子作りに生かしたい。デーツを使ったクッキーなども考えてみたい」と熱心に取り組んでいた。

中東特産のデーツを用いた菓子開発に取り組むUAE大の学生ら=16日、木村屋工場内

 吉野社長は「完成品は少し日持ちがするものにしたい。UAE大学発の商品として取り扱ってもらうようになれば。木村屋店舗でも試食してもらえるように検討していきたい」と話した。東京農工大学総合研究所の若松弘起さん、同大博士課程の石川慎之祐さん(酒田市出身)は「UAEのショールームで完成品のテストマーケティングを行う予定」と話した。

関連記事

長野日報社

原村でじっくりボードゲームを 1日1組限定のリゾート

ボードゲームに没頭するリゾート施設「GAW(ガウ)」が、5月1日に原村原山にオープンする。都内の音楽制作会社が手掛ける新事業。アナログゲームマスターのあだちちひろさんが依頼者の思いに沿った最...

帯広信用金庫の防犯講座人気 詐欺事例、寸劇交え

 十勝管内でも特殊詐欺事件が相次ぐ中、帯広信用金庫(高橋常夫理事長)は、被害防止のための出前講座を続けている。具体的手口を寸劇を交えるなどして分かりやすく紹介、社会貢献事業として無料で行ってお...

荘内日報社

外国人観光客とおもてなし交流 酒田港 泉小児童 日本の遊び紹介

 外航クルーズ船「ウエステルダム」(オランダ船籍、8万2862総トン)の酒田港寄港に合わせ22日、酒田市の泉小学校の4年生42人が同港古湊埠頭(ふとう)に降り立った外国人観光客らに日本の遊びを紹介するなど交...

宇部日報社

防災体制の連携を強化 市、防災関係の26人がパトロール【宇部】

小野、吉部で危険個所の確認  豪雨災害などの発生が懸念される梅雨時期を前に、宇部市は22日、防災パトロールを行った。市と防災関係機関・団体から合わせて26人が参加し、小野、吉部地区の土砂災害警...

加盟新聞社

カテゴリー一覧

アーカイブ一覧

アクセスランキング

  • 週間アクセス
  • 月間アクセス

関連リンク