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下田原期土器と共通性 南琉球最古の土器の謎

マップ_南琉球地域と白保竿根田原洞穴遺跡の位置

白保竿根田原洞穴遺跡から出土した土器(沖縄県立埋蔵文化財センター所蔵)

 琉球大学戦略的研究プロジェクトセンターの山極海嗣特命助教らの研究グループは独自の蛍光X線を用いた分析手法で白保竿根田原洞穴遺跡から発見された土器の破片から南琉球(宮古・八重山諸島)最古の土器の特徴を明らかにし、その後の下田原期の土器との共通性を示した。研究成果は、国際的な考古学専門誌「Journal of Archaeological Science‥Reports」のオンライン版に6月28日、掲載された。

 研究の対象となった白保竿根田原洞穴遺跡は、県立埋蔵文化財センターの調査により、約2万8000年前の人骨が見つかっており、ほかにも約1万年前の年代を示す土器も出土した。

 約3万年前の南琉球に人類がたどり着いていたことは発見された人骨から明らかだった。一方、1万年前から4800年前にかけては人が居住した痕跡が確認できない時期が存在していたが、下田原期(約4800~3600年前)よりはるかに古い年代の土器が見つかったことで、従来の下田原期の文化や人々は、台湾など南方地域の文化が起源という仮説を見直す必要性が生まれた。

 これまでは、土器に施される文様などから利用した人々の地域間のつながりなどを明らかにしていたが、本来の形が分からないほどの小さな破片は、そうした分析が難しかった。
 その課題に対し、研究チームでは分析化学や統計学を組み合わせ、X線分析顕微鏡という土器分析手法を開発した。

 これにより土器破片から共通性や相違性を見つけ、1万年前と下田原期の土器材質の類似を①偶然の一致②文化的連続ーと二つの関係性を示唆する新仮説モデルとして提示した。

 今後、研究チームは、南琉球だけでなく周辺を含めた広い地域での比較研究を進めるとして「いまだ多くの謎を残す東シナ海に浮かぶ島しょ地域の土器利用の始まりやそれを担った人々の複雑な移動の過程、歴史的な変遷の解明を目指す」と意気込みを語った。

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