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伝統産業の担い手に 本場奄美大島紬技術専門学院に7人入校

職人への第一歩を踏み出した受講生=3日、奄美市名瀬

 大島紬の技術者を育成する本場奄美大島紬技術専門学院(校長・前田豊成本場奄美大島紬協同組合代表理事)の2019年度入校式が3日、鹿児島県奄美市名瀬の市産業支援センターであった。締め機の指導が新たに始まり、織り・締めに県内外から計7人が入校。世界に誇る伝統産業の担い手としての第一歩を踏み出した。

 織り技術者の育成事業は奄美市で毎年度実施しており、18年度からは一般社団法人「きものの森」の支援を受けて指導者を配置している。

 紬協組によると、18年生産反数は3862反。平成の30年間で40分の1近くに激減し、業界全体の従事者数も減少した。昭和60年代に5400人いた職人は706人(18年3月末現在)まで減った。

 職人の平均年齢も69・7歳と高年齢化が進む中、同協組と自治体でつくる本場奄美大島紬産地再生協議会(前田豊成会長)は本年度から地元指導者と後継者の給与などを補助する事業を開始した。

 入校したのは県外からの1人を含む織り6人と締め1人。受講生は1年(最大2年)間かけて同学院で技術を学ぶ。機織りの受講生は織り上げた反物の報酬を得ることができる。

 入校式で前田校長は「大島紬は1300年以上の歴史を持ち、約40工程を経て完成する世界に誇る織物。技術継承が重要な課題であり期待は大きい。切磋琢磨(せっさたくま)しながら立派な職人になってほしい」と式辞。

 きものの森の矢嶋孝行専務理事も来島し「職人が生活できるよう、売り手側も大島紬の価値を国内外へ発信してビジネスへつなげていく。一丸となって進んでいこう」とエールを送った。

 締め機の受講生で龍郷町在住の小池祥子さん(48)は、01年に関東から奄美大島へ移住して機織りや加工技術を学んだ。子育てでしばらく現場を離れていたが、新たな技術習得を目指して職人の道に復帰。「(力が必要で男性の仕事とされていた)締め機もエアーコンプレッサーの導入で女性でも可能になった。織元の要望に応えられる職人となり、いつかは自分の思い描く紬をつくりたい」と意気込んだ。

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