おいしい肉届けたい 宮田村の養豚場が経営再開へ

本格的な経営再開が県に認められたと小田切村長らに報告するウエムラファームの植村英二代表
2月に家畜伝染病「豚コレラ」の感染が確認された長野県宮田村の養豚場「ウエムラファーム」は25日、植村英二代表が村役場を訪れ、小田切康彦村長らに対し、県から本格的な経営再開が認められたと報告した。今月から試験的に飼育している子豚の検査で陰性が確認され、県の承認を受けて豚の入荷や出荷を行っていく。植村代表は「一日も早く待っている人においしい肉を届けたい」と再開への思いを語った。
ウエムラファームは2月6日、愛知県豊田市の養豚場から搬入した子豚から豚コレラの感染を確認し、全2444頭を殺処分した。国が「封じ込め期間」とする90日間が経過し、今月4日に子豚80頭を試験的に入荷した。
植村代表は、20日に出された検査結果と今後の方針を報告。経営再開に「ほっとした。支援してくれた方に感謝するとともに、一層頑張らなきゃいけないという気持ち」と表情を和らげた。封じ込め期間中には国の基準を超える回数の消毒を行ってきたが、「防疫体制やそれに伴う環境整備を今まで以上に強化したい」と、さらに徹底するとした。
一方で、「子豚の仕入れは厳しい状況」とした。豚コレラの感染が広がる愛知県と岐阜県からは入荷できず、風評被害で他県での仕入れ先が見つかりにくいという。「一日も早く安全な地域から搬入し、以前の頭数まで持っていきたい」と話した。
ウエムラファームの豚肉は地元のスーパーや村のふるさと納税返礼品で扱われ、親しまれてきた。植村代表は「うちの豚を食べたいという人たちに安全安心な肉を届けたいという一心で豚と接している。さらに、おいしいと思ってもらえる肉を従業員みんなで作っていきたい」と語った。出荷は9月後半という。
小田切村長は「再開を大変うれしく思う。連絡を取り合い、問題ごとがあれば共有していきたい」と支援を約束した。
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