外国人観光客でにぎわう キャッシュレス決済実証実験も
英国船籍の大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」(約11万6000総㌧)が23日、酒田市の酒田港に寄港し、同市の中心部は大勢の外国人観光客でにぎわった。市内の高校と企業などが連携した独自のキャッシュレス決済の実証実験も行われ、予想を上回る利用があり関係者を喜ばせた。

酒田港には4回目の寄港となったダイヤモンド・プリンセス=23日午前11時半ごろ
同船の寄港は昨年7月の2回と今年4月に続き4回目。市商工港湾課によると、乗客はほぼ満席の約2800人で、うち約1800人が欧米を中心にした外国人、約1000人が邦人。午前11時に酒田港古湊埠頭(ふとう)に入港し、午後8時に出港するまでの間、乗客たちは庄内を中心にしたオプショナルツアーや、埠頭と酒田の中町モールを結ぶシャトルバスによる市街地散策などを楽しんだ。
このうち中町モールでは市内の高校生らによる茶道や書道、着物・甲冑(かっちゅう)着付けの各体験、空手や邦楽演奏などが行われた。新たな試みとして中町モールから9人乗りバンで、日和山公園や土門拳記念館など市内の観光スポットに案内する周遊3コース(料金は1日乗り放題で500円)を設け、大勢の乗客が利用した。
また、中町モールで行われたキャッシュレス決済の実証実験は、酒田光陵高ビジネス流通科の3年生40人が、同市でコールセンターを運営するプレステージ・インターナショナル(本社・東京都、PI)と連携して行っている教育プログラムの一環。クルーズ船寄港時の課題を洗い出し、その対策を提案・実践するもので、今回は「日本円がなく、買い物ができない」「両替する場所が分からない」といった声を受け、対策を考えた。

高校生らが茶道体験などで外国人の乗客たちをもてなした=23日正午ごろ、酒田市の中町モール(上)キャッシュレス決済の実証実験で商品券を発行した中町モールの窓口=23日正午ごろ
中通り、中町中和会の両商店街と市の協力の下、中町モールに窓口を設置。商店街で使える商品券(100円の5―10枚つづり)を、クレジットカード決済やQRコード決済で発行し、各商店ではクレジット決済機能がなくても買い物ができるようにした。
PI山形BPOガーデン教育プログラム担当の佐藤将吾さんによると、同日は約100人がこのシステムを利用して商品券を購入した。窓口で一緒に取り扱った周遊バンのチケット購入を中心に、商店主が「うちの商品を買いたいらしい」と外国人を連れてきて、5000円前後の商品券を購入していくケースも複数あった。佐藤さんは「予想以上の利用があり、銀行の休業日などは有効との感触を得た。今後、生徒たちと課題を検証し、9月の寄港時にはさらにバージョンアップしたシステムにしたい」と話した。
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