津波碑ウェブ地図に掲載 過去の教訓伝える
安政と昭和の南海地震による津波災害を伝えるモニュメント(田辺市新庄町で)
和歌山県田辺市の津波被害を伝える石碑16基が19日、国土地理院のウェブ地図に掲載された。過去の被災場所を知らせ、教訓を周知する。全国48市区町村の碑が掲載されたが、県内は田辺市のみ。
国土地理院は3月、過去の津波や洪水など自然災害の情報を伝える石碑やモニュメントを示す「自然災害伝承碑」の地図記号を新たに制定。全国の自治体から石碑の情報を募集していた。
掲載された田辺市の碑は宝永地震(1707年)、安政南海地震(1854年)、昭和南海地震(1946年)の記録を伝えるもので、新庄町に集中している。
国土地理院地図のウェブ版で、記号のアイコンをクリックすると碑の写真とともに、碑名や災害名が表示される。さらに写真をクリックすると伝承内容や拡大写真が表示される。
例えば新庄町の内之浦干潟親水公園のモニュメントは、安政と昭和の両地震による津波の潮位を伝える。説明文では「カニのはさみをモチーフにしたデザインで、はさみの先端が当時の津波潮位」と紹介されている。
市防災まちづくり課は「碑を知ってもらうことはもちろん、過去からの貴重なメッセージを広く市民に伝えたいと考えた。子どもたちの防災教育にも活用してほしい」と期待している。
国土地理院は「今後も市町村に碑の情報提供を呼び掛け、定期的に掲載する」としている。市も洪水など津波以外の碑も調査し、掲載を検討するという。
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