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紀伊民報社

東京五輪で梅干し提供へ 「JGAP」認証取得

1次加工の前に梅の実を洗って選別する農家(田辺市上芳養で)

 和歌山県紀南の梅農家有志でつくる「JA紀南GAP・HACCP梅生産研究会」(石神泰会長)は、適切に管理する農場に与えられる「JGAP(ジェイギャップ)」認証を取得した。食の安全や環境保全への取り組みで認められた。県内の梅農家の団体では初めてで、来年の東京オリンピック・パラリンピック競技大会でも梅干しの提供を目指すという。

 研究会は、2009年に大手スーパーから第三者の認証を得た栽培や加工管理を求められ、「JA紀南SQF・GーGAP生産研究会」を設立し、認証取得に向けて活動してきた。昨年10月に今の名称に改めた。事務局はJA紀南。
 「JGAP」は、農場やJAなどの生産者団体が活用する農場・団体管理の基準で、農林水産省が導入を推奨している。適切で信頼される農場運営▽食品安全の確保▽環境保全▽作業者の労働安全の確保▽人権・福祉に配慮した労務管理―の観点で日本GAP協会(東京都)が承認する。
 研究会では約10年間かけて取得に取り組み、2月に申請。4月に審査を受け、6月初めに認められた。所属する農家は設立当時はJA紀南館内の約30人だったが、現在は40~50代の9人。
 食品の製造工程での品質管理システムである「HACCP(ハサップ)」についても、和歌山県版の6段階あるうちの保健所長が確認する自主管理レベルの3段階を、昨年度までに取得している。3段階まで取得しているのは県内の農家では初めてという。
 来年には県知事が認定する4段階目の「一般的衛生管理プログラム推進営業」の取得も目指す。
 研究会に所属する農家は、梅の主力品種「南高」などを1次加工し、8月末からJA紀南に「JGAP認証梅」として出荷。JA紀南は、県農の子会社で国際基準の食品安全マネジメントの認証規格である「FSSC22000」を取得する和歌山ノーキョー食品工業紀南工場(田辺市中芳養)に持ち込む。
 同社は、調味などの2次加工をして販売する。東京オリンピック・パラリンピックの際、選手村で日本食や地域特産品として提供してもらえるよう売り込むという。
 JA紀南指導部は「管理認証の取得は、梅産業を次世代に引き継ぐための一つの手段。農家が経営感覚を持つことで、安定した産業にする必要がある」といい、石神会長(57)は「消費者に安心して食べてもらえるよう、農家ができることをやらなければと思う。それにより信頼度が高まり、価格の安定につながることに期待したい」と話す。今後、研究会の仲間を増やしたいという。

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