令和初の大祭へ始動 御柱仮見立て
最も太い秋宮一の候補木の仮見立て。3年後の御柱祭に向けて、奥山に熱気が広がった=下諏訪町の東俣国有林
2022(令和4)年の諏訪大社式年造営御柱大祭に向け、下社の御用材となるモミの仮見立てが9日、下諏訪町の東俣国有林で行われた。諏訪大社の神職、下社御柱祭に奉仕する岡谷、下諏訪、上諏訪の大総代、氏子ら約350人が山に入り、下社春宮、秋宮の境内に曳き建てる御柱の候補木8本を選定。里をにぎわす3年後の大祭に思いをはせる氏子らの熱気が、早くも新緑の山中に漂った。
参加者らは午前7時20分ごろ下諏訪町の諏訪大社秋宮を出発し、現地に向かう途中、同町萩倉の斧立社を参拝。安全を祈願した後、八島駐車場に移動して出発式に臨んだ。北島和孝宮司は「私たちの代で終えることのできない祭り。子や孫に引き継ぐための努力をしてほしい。山を荒らさず、なすべきことをなして山の神を怒らせないうちに」とし、集まった氏子や関係者に協力を求めた。
見立てはしきたりに従って春宮一の御柱から始まった。伐採予定場所は、前回春宮一の御柱を切り出した斜面の下方。北島宮司が「この候補木を春宮一の御柱として仮見立てしてよろしいでしょうか」と諮ると、大木を囲む氏子らから一斉に「よーし」の声が上がった。
満場一致で選定された候補木には「春宮一之御柱」の木札がくくり付けられ、祭りへの期待と感謝の気持ちを込めて下諏訪町木遣保存会のメンバーがさっそく木やりを披露。山中に名調子を響かせていた。
全ての候補木を選定後、岡谷、下諏訪、上諏訪の大総代でつくる下社三地区連絡会議の北村卓也会長(65)=岡谷市銀座=は「天気にも恵まれ、大変良い仮 見立てができた。前回と比べても立派な候補木がそろった」と感謝。3年後の御柱 祭を見据え「氏子の熱意をひしひしと感じている。事故なく安全で素晴らしいと全国、世界から賛辞をいただけるような祭りにしていきたい」と気を引き締めた。
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