災害時情報伝達に活用 諏訪市で全国初の送信訓練
地上テレビ放送用可搬型送信設備(中央)の運用訓練では、発信した電波を受信してテレビモニター(左)で映像を流した=諏訪市役所
諏訪広域連合と総務省信越総合通信局(長野市)は8日、災害時の情報伝達手段確保につなげようと、同省が保有する地上テレビ放送用可搬型送信設備を活用した訓練を諏訪市役所で行った。市役所に送信設備を設置し、映像の受信状況を確認した。総務省によると、自治体と連携して同送信設備を用いた訓練は全国初。
テレビの中継局などが被災した際の代替となる送信設備で、同省は各地で災害が相次いでいることを受け、4月から自治体に機器を貸し出す仕組みを設けている。
訓練では市役所会議室に送信機、屋上に送信用アンテナを設置して市役所周辺に微弱な電波を発射。エルシーブイ(諏訪市)が収録した諏訪6市町村代表の金子ゆかり諏訪市長が訓練の重要性などについて話す映像を流した。
信越総合通信局は市役所ロビー備え付けのテレビなどで受信状況を確認し、良好だったという。広域連合の担当者は「耳の不自由な人が情報を映像で得られる利点がある」と期待。同通信局は「送信設備について広く自治体に知ってもらい、情報伝達に役立ててほしい」と話した。
同日はFMラジオ送信機を活用した臨時災害放送局の運用訓練もした。広域連合が臨時災害放送局の開設や運用に関する協定を結ぶエルシーブイの施設が被災したと想定。同市役所にFM送信機と送信用アンテナを設置して出力し、諏訪6市町村の学校や公民館といった指定避難所など124カ所で受信状況を確認した。今後、聞こえ方の状況をまとめ、スムーズな情報伝達に生かす考え。
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