枝垂れ桜見頃 寺院と調和

多宝院の枝垂れ桜が見頃を迎え、観桜客が途切れなく訪れている(能代市桧山で)
能代市桧山の古刹(こさつ)・多宝院の境内にある枝垂れ桜が見頃を迎えた。青空が広がった28日は「桧山桜まつり」が始まり、市内外から家族連れなどが続々と訪れ、寺院と桜が調和した美しい和の光景を楽しんでいた。 桜まつりは1日までで、飲食や山菜販売の屋台が出店。のしろ桧山周辺歴史ガイドの会の案内で多宝院の本堂が公開される。
多宝院は桧山城代・多賀谷氏の菩提寺(ぼだいじ)で、本堂と山門、鐘楼は県有形文化財に指定されている。境内にある3本の枝垂れ桜は、旧桧山町が能代市に編入された昭和30年に植樹され、大樹に成長した姿が毎年大勢の観桜客の目を楽しませている。同地区の民家に植えられた枝垂れ桜も開花が本格化し、「歴史の里」らしい趣ある光景が広がっている。
桜まつりは桧山地域まちづくり協議会(安部隆昭会長)が毎年開催している。のしろ桧山周辺歴史ガイドの会の小杉山久義会長によると、28日現在で桜は8分咲きで、これからが見頃も本番を迎える。
大型連休2日目となったこの日は絶好の行楽日和に恵まれ、市内外から家族連れなどが途切れることなく訪れては、境内に降り注ぐように咲いた花房を見上げたり、写真撮影を楽しんでいた。
三種町から妻と子ども2人を連れて訪れた30代男性は「多宝院の桜は写真でしか見たことがなく、一度見てみたいと思っていた。天気も良く、きれいに咲いていて良かった」と話し、〝絶景〟に笑顔を見せた。訪れた人たちは寺院の歴史や建物の特色に関心を寄せている。
ガイドの時間は午前10時、11時30分、午後1時、2時30分。
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