大人が学び、交流 熱中小学校3期生を募集

熱中小学校の教室になっている生馬小学校芦山分校跡(上富田町生馬で)
和歌山県上富田町生馬の分校跡で大人が学び、交流する「紀州くちくまの熱中小学校」(浦聖治校長)は、3期生を募集している。授業は13日から9月14日までの全6回で有料。開校1年を迎え、授業以外の「クラブ活動」など独自の取り組みで講師や生徒から好評を得ている。
熱中小学校は、全国で12校とアメリカに1校を展開し、210人の登録講師と約900人の生徒がいる。「くちくまの」は2018年5月、起業家の育成などを目的に開校。生馬小学校芦山分校跡を改修した教室に音楽家や起業家、会社社長など、さまざまな分野で活躍する講師を招き、1期と2期で各60人の生徒が受講した。
月1回、90分の授業を2回開き、授業の前後には「始まりの会」と「終わりの会」として講師や生徒が交流している。生徒が自主的に「クラブ活動」も始め、自転車や写真、音楽、アウトドアなど1期で4クラブ、2期で4クラブが誕生した。県外から訪れた講師には、熊野古道や熊野本宮大社など地元の名所を語り部付きで案内し好評という。
教室は、町が国の地方創生にかかる交付金を受けて改修。地元の有志でつくる実行委員会が町の協力を得て運営していたが、2月に法人格を取得し、一般社団法人「紀州くちくまの未来創造機構」が運営している。
同機構事務局長の佐多圭一郎さん(44)は「紀州くちくまの熱中小学校の最大の特徴は『人』。生徒が協力して知恵を出し、発信することが地方創生につながる。訪れた講師が地域のファンになり、SNSなどで発信して地域のPRに一役買ってもらっている」と話している。
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紀州くちくまの熱中小学校の第3期生の定員は先着60人。対象は15歳以上。授業料は一般1万円、60歳以上2万円、高校生は無料。4月13日、5月11日、6月8日、7月13日、8月24日、9月14日の計6回。いずれも授業は午後1時から4時20分まで(途中休憩あり)。初回の講師は生駒大壱さん(旺文社社長)と、犬飼博士さん(ゲーム監督、eスポーツプロデューサー)。
申し込みは、紀州くちくまの熱中小学校のホームページからか、事務局へファクス(0739・34・3115、電話も)する。問い合わせはメール(info@necchu-kuchikumano.com)で。
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