水稲の大品種「亀ノ尾」の生みの親、阿部亀治翁 生誕150年記念誌を発行
水稲の大品種「亀ノ尾」の生みの親、阿部亀治翁(1868―1928年)の生誕150年を記念した記念誌がこのほど発行された。亀治翁の功績をはじめ、「亀ノ尾」への地域の思いなどが記された貴重な資料で、町立図書館などで閲覧できる。
亀治翁は1893年、旧立谷沢村の熊谷神社周辺で原種を発見し、改良を重ねて「亀ノ尾」を生み出した。良食味で虫害、冷害に強く、昭和初期まで東北地方の主力品種として広く栽培され、ササニシキやコシヒカリなど良質米のルーツで、現在は酒造好適米としての需要もある。
記念誌は阿部亀治翁顕彰会(会長・原田眞樹庄内町町長)を中心につくる「阿部亀治翁生誕百五十周年記念事業実行委員会」が亀治翁の孫、谷内昭治氏(札幌市)からの寄付金を活用して作成。昨年7月ごろから作り始め、今年3月25日に完成した。顕彰祭事業の経過や「亀の尾サミット」「あなたが選ぶ日本一おいしい米コンテスト」の開催など「亀ノ尾」にまつわる各種行事、頌徳碑周辺整備工事や生誕150周年記念顕彰祭の様子を紹介する写真、生誕50周年の際に作られた「阿部亀治翁業績」復刻版などが掲載されている。
実行委員会代表の中村準一さん(69)は「たくさんの人のつながりのおかげで完成した。図書館などに置いてあるので多くの人に読んでもらえれば」と話している。A4判。150部印刷。非売品。寄稿者や亀治の出身地である小出新田の住民に配布されるほか、町立図書館で閲覧できる。
亀治翁の功績を後世に伝える生誕150年記念誌
関連記事
鶴ケ岡城の歴史伝える 大手門前「馬出跡」から出土した石 鶴岡公園 遺構再現展..
鶴岡市の鶴岡公園で16日、旧庄内藩主酒井家の居城「鶴ケ岡城」の大手門前にあった「馬出(うまだし)」遺構から出土した石の展示公開が始まった。発掘調査で検出した際と同じ配列で石を置いて遺構の様子を再現...
森田姉弟けん玉に夢中 玲朱さん統吾さん全道一に 帯広
帯広緑丘小学校5年の森田玲朱(れいあ)さん(10)と同3年の統吾さん(8)は、きょうだいでけん玉に励んでいる。切磋琢磨(せっさたくま)しながら、昨年11月に札幌で開かれた全道の児童が集う大会では...
「恩田スポーツパーク」に二つ目の施設 多目的グラウンドが完成【宇部】
恩田スポーツパーク整備事業のうち、先行して整備が進められていた多目的グラウンドが完成した。3月にリニューアルオープンした宇部市野球場「ユーピーアールスタジアム」に続き、2施設目の開場。使用を...
気軽に野菜作り体験 長野県富士見町に30日「JA農園」開園
JA信州諏訪と子会社のあぐりクリエイト信州諏訪は、市民が気軽に野菜作りを体験できる「JA農園」を30日、長野県富士見町南原山に開園する。土づくり済みのミニ農地を秋まで希望者に提供する新規事業で...