かりんで地域おこし 箕輪町商工会が特産品化

新たに製作したガイドマップと箕輪町産カリン・マルメロを使ったシロップ
箕輪町商工会商業部会(唐澤修一部会長)は22日、町内産のカリンやマルメロを原料にした「かりんシロップ漬」と「花梨エキス」の完成を発表した。かつては「風邪予防」などと地域の食卓でも当たり前に食べられていたシロップ漬けを製品化し、地域おこしの起爆剤にする狙い。商業部会では今年5月、町内の主婦らも交えたプロジェクトチームを立ち上げる予定で、町の特産品化に向け、さらに商品開発を進めていく。
町で生産されたカリン・マルメロを特産品として製品化し、町の知名度向上や観光振興、地域おこしにつなげようと商工会や町農業委員会、JA上伊那で研究していた。町内では昨年、カリン約1トン、マルメロ約10トンが収穫され、これらを下伊那郡豊丘村の製造業者に委託し製品化した。
同町は昭和30~40年代にかけて、両品種の生産量が全国一を誇る産地とされ「風邪予防」や「胃腸に良い」などと、各家庭の食卓には欠かせない食材だった。ただ、リンゴやナシなど良質な果実に押され、生産者も生産量も減少をたどっていた。
発表会で唐澤部会長は「同じと捉えられているがカリンはバラ科ボケ属、マルメロはバラ科マルメロ属と別の品種」「食物繊維やミネラル分が豊富」などと解説し、地元農産物活用による商業や農業活性化への期待を述べた。
かりんシロップ漬はマルメロを原料に1瓶320cc入りで価格は700円。花梨エキスは本カリン使用のシロップで550cc。町料飲組合加盟飲食店のドリンクメニューの一つとして提供される。
唐澤部会長は「プロジェクト立ち上げにより、商品開発も本格化させる。地域おこしとともに昔の知恵が詰まったカリン文化の継承にもつなげたい」と意欲を示した。
発表会では、町内飲食店の約6割を網羅し、刷新したガイドマップ「MINOWAまち歩きナビ―飲食店編」も披露。各地の公共・観光施設、サービスエリアなどに設置し町のPRに役立てるとした。
問い合わせは町商工会(電話0265・79・2117)へ。
関連記事
サミット夕食会に山幸アイスワイン 池田・研究所「大変名誉」
広島県で開催された先進7カ国首脳会議(G7サミット)の首脳らを歓迎する夕食会が20日に開かれ、池田町ブドウ・ブドウ酒研究所の「山幸アイスワイン2021」などが振る舞われた。同研究所は「大変名...
地元の特産取り入れて 三種町琴丘中1年生 オリジナル鍋料理競う
三種町の特産品を使ったオリジナルの鍋料理づくりを通して、郷土愛や創造力を育んでもらおうと、琴丘中(堀江岳志校長)で9日、「みたね鍋プロジェクト」が行われた。同校から相談を受け、町地域おこし協力隊...
雪中で茶葉熟成「まろやかでおいしい」 中央アルプス千畳敷で掘り出し作業 ..
中央アルプス千畳敷(2612メートル)で1日、雪中熟成茶「駒結」の掘り出し作業が行われた。登山客や観光客を中心市街地に呼び込み、活性化を図る長野県駒ケ根市のプロジェクト「こまがねテラス」の取り...
飲み口まろやか そば焼酎「鶴形こまち」新酒販売
そばどころで知られる能代市鶴形地区の4年産ソバと水稲のあきたこまちを使用したそば焼酎「鶴形こまち」の新酒が出来上がった。鶴形そば製造加工(小林吉郎代表取締役)が昨年初めて商品化し、豊かな香りと...